NCI(米国国立がん研究所)
高脂肪食や糖尿病薬ががん分子標的薬の奏効率を高める
2018年8月30日
マウスを用いた最近の試験から、PI3K阻害剤と呼ばれるがん分子標的薬に対する治療抵抗性を克服し、有効性を高める2種類の方法が示された。研究者らが示すところでは、PI3K阻害剤に対する抵抗性が、グルコースを調節するホルモンで糖尿病の発現に大き
テーラード心理療法が進行がん患者のうつ症状を軽減
2018年8月30日
進行がんの診断を受けた患者は、医療保険制度の利用から、人間関係途絶の対処や残された時をどのように費やすかを考えることまで、多くの困難やストレスに直面する可能性があり、うつに冒されやすい。しかしがんセンターやクリニックは、すべての進行がん患者
チオ硫酸ナトリウムは子供のシスプラチン誘発性聴覚障害を予防
2018年8月20日
薬剤のチオ硫酸ナトリウムが化学療法薬のシスプラチンでがん治療を受けている子供の聴覚を保護する可能性のあることが最新の試験結果で明らかになった。 その臨床試験には、シスプラチンが標準的化学療法である非転移(局所)肝がんの子供が参
免疫療法への新しいアプローチは一部の乳がん患者に完全奏効をもたらす
2018年8月20日
米国国立がん研究所(NCI)の研究者らが開発した免疫療法の新たな方法により、他のすべての治療法が無効であった患者の乳がんで完全退縮がもたらされた。この患者は、NCIのがん研究センター(CCR)の外科部門長であるSteven A. Rosen
血管新生阻害薬
2018年7月31日
米国国立がん研究所(NCI)ファクトシート 〈目次〉 血管新生とは何ですか? なぜ血管新生はがんにとって重要なのですか? 血管新生阻害薬はどのように作用するのですか? どのような血管新生阻害薬が人のがん治療に用いられていますか? 血管新生阻
免疫チェックポイント阻害剤に対する年齢の影響
2018年7月27日
免疫チェックポイント阻害剤は、がんに対する免疫応答の制御を解除する薬剤であり、進行したメラノーマ(悪性黒色腫)の一部の患者には驚くほどよく作用するが、その他の多くの患者にはまったく作用しない。臨床医や研究者は、良好な反応を示す可能性が最も高
頻回の経過観察の検査は大腸がんサバイバーに有益か
2018年7月23日
がんの再発を調べる経過観察の検査を年に1回以上実施しても、治療を受けた大腸がんの患者に有益でない可能性があることが最近実施された2つの研究結果で明らかになった。 がん治療を受けた人への経過観察の検査すなわちサーベイランスの目標
セルメチニブが神経線維腫症1型の小児患者で効果
2018年7月22日
治験薬セルメチニブは、遺伝性症候群である神経線維腫症1型(neurofibromatosis type 1:NF1)の小児および若年成人患者の腫瘍を縮小させることができるとともに、多くのNF1患者で発生する叢状神経線維腫という腫瘍に伴う痛み
がんに関するよくある迷信と誤解
2018年7月9日
がんはどのように発生し広がっていくのかということについて、広く受け入れられている見解がいくつかあります。特にそれらが古い説に基づいている場合には、たとえ科学的に間違っていたとしても、説得力があるように思えます。しかし、がんに関する誤った理解
免疫療法が膠芽腫に奏効
2018年7月4日
本記事は2018年6月6日に更新された。 免疫系に腫瘍を攻撃させることで作用するがん治療は、次第に多くのがんに対して有効であることが証明されてきている。しかし、現時点における顕著な例外の一つは、成人で最も頻度が高い膠芽腫を含む
開発中のMetarrestinは転移腫瘍を標的とする
2018年7月4日
がんによる死亡の多くは原発腫瘍ではなく、体の他の部位に拡散、すなわち転移した腫瘍による生理的被害による。 しかし、試験薬によりこの重大な問題に対処する方法が得られる可能性のあることが、主にがんのマウスモデルで実施した新しい試験
Moxetumomab Pasudotox、有毛細胞白血病の新たな選択肢
2018年7月4日
有毛細胞白血病(HCL)はまれな白血病であるが、HCL患者に新たな治療選択肢が近日中にもたらされる可能性が、第3相国際共同臨床試験により明らかになった。本試験では、それ以前の治療後にHCLが再発/進行した患者を対象としたが、対象患者の4分の
試験参加者への遺伝子検査結果の返却に関する取り組み
2018年6月29日
遺伝子検査を含む研究の参加者は、検査結果を受け取らないのが一般的である。その理由の一つは、受け取ることによって研究参加者に潜在的利益を上回る負担が生じる可能性が懸念されるためである。 しかし今回の新たな研究では、多くの研究参加者が、結果を受
小児ウィルムス腫瘍患者の一部で治療を減らせる可能性
2018年6月23日
NCIが資金提供した臨床試験において、進行ウィルムス腫瘍(腎臓がんの一種)小児患者の一部で放射線療法を省ける可能性が示唆される。 小児腫瘍学グループ(COG)が主導した臨床試験において、がんが肺に転移した小児患者のほぼ半数は肺
膀胱がん再発防止に2種のアプローチ:ゲムシタビン膀胱内洗浄、マイトマイシンC
2018年6月15日
膀胱がん切除術後に化学療法薬ゲムシタビン(ジェムザール)を用いた膀胱内洗浄が腫瘍再発リスクを低減させる可能性があることが大規模臨床試験で明らかになった。 本試験では、術後にゲムシタビンを膀胱内にカテーテルで単回投与した低悪性度
試験的スクリーニング検査により子宮内膜がんと卵巣がんの検出が可能
2018年5月29日
試験的スクリーニング検査により、一部の子宮内膜がんおよび卵巣がんを、早期により治療可能な段階で検出できることが研究で明らかになった。PapSEEK(パップシーク)というリキッド・バイオプシー(液体生検)の一種は、がんに関連するDNAの変化を
食後の摂取 ― 前立腺がん治療薬を減量できる可能性
2018年5月22日
新しい臨床研究の結果から、抗がん剤アビラテロン(商品名ザイティガ)は、指示より少ない用量を低脂肪の朝食後に服用すると、空腹時に薬剤ラベルの指示量を服用する場合と同等の効果を得られることが示唆された。 長期的にみて、少ない用量を
ヒトパピローマウイルス(HPV) ~知っていますか?~
2018年5月21日
米国国立がん研究所(NCI)が制作した動画に、一社)日本癌医療翻訳アソシエイツ(JAMT/ジャムティ)が日本語字幕を付けたものです。 ◆─────────────────◆ ヒトパピローマウイルス(HPV)には、感染すると男性にも女性にもが
アプリにより大腸がん検診受診率が向上
2018年5月18日
大腸がん検診が大腸がんによる死亡率を下げることはすでに知られているが、一方で米国では国民の3分の2しか大腸がん検診を受けたことがない。 手軽に大腸がん検診の申し込みが出来るツールがあれば、大腸がん検診を受ける人が増える可能性が
がん患者における低筋肉量(サルコペニア)は生存に影響する可能性
2018年5月16日
NCI(米国国立がん研究所)~がん研究ブログ~ 乳がんと診断された女性の一部において、低筋肉量であることは長期予後不良と関係している可能性が新たな研究で判明した。 この試験はこれまでに実施されたこの種の調査で最大のものの一つで、研究者ら
陰茎がんの男性の多くが推奨治療を受けていない
2018年5月14日
JAMA Oncolgy3月1日版に掲載された大規模な後ろ向き研究によると、隣接するリンパ節に転移した陰茎がんの男性すべてが生存期間を改善する可能性のある推奨治療を受けているわけではない。 このような陰茎がん男性の約3分の1が
ソラフェニブがデスモイド腫瘍/侵襲性線維腫症患者の無増悪生存期間を延長
2018年5月11日
デスモイド腫瘍または侵襲性線維腫症(DT/DF)患者を対象にしたランダム化臨床試験の中間結果から、ソラフェニブトシル酸塩(商品名:ネクサバール)はプラセボと比較して、無増悪生存期間を延長させることが示された。無増悪生存期間は、疾患が悪化する
併用療法により遺伝性がん症候群患者の大腸ポリープ数が減少
2018年5月10日
予防的臨床試験の新たな分析結果から、大腸がん発症の遺伝的リスクが非常に高い患者で、2剤併用療法により前がん病変である大腸ポリープの数が大幅に減少したことが明らかになった。 この臨床試験では、遺伝性疾患である家族性大腸腺腫症(F
米国国立衛生研究所が33種のがんの徹底したゲノム解析を完了
2018年5月7日
NCI(米国国立がん研究所)ニュースリリース 米国国立衛生研究所(NIH)による助成を受けた研究者らは、「PanCancer Atlas(汎がんアトラス)」という詳細なゲノム解析を完了させた。PanCancer Atlasは、33種類のがん