NCI(米国国立がん研究所)
ブリナツモマブが再発白血病小児の転帰を改善
2020年1月8日
NCIプレスリリース 臨床試験による新たな結果から、再発した高または中間リスクのB細胞性急性リンパ芽球性白血病(B-ALL)小児・若年成人患者に対する免疫療法薬ブリナツモマブによる治療が、標準的化学療法よりも効果があることが示された。ブリナ
がんゲノムデータ利用の拡大―患者自身の経験談を共有
2020年1月5日
ジェイス・ウォードさんは大学2年の終わりにさしかかった昨年の春、左目で見るものが二重に見えるようになりました。彼は最近の自動車事故のせいではないかと考えていましたが、医師の診察を受けると脳腫瘍が見つかりました。 その後の生検により、ジェイス
急性リンパ性白血病小児患者は頭部放射線治療を受けなくてよい
2019年12月26日
急性リンパ性白血病(ALL)小児患者は、腫瘍が脳で再発するのを予防するための放射線療法がおそらく不要であることが新たな研究でわかった。同研究によれば、腫瘍再発リスクが最も高い小児であっても放射線治療は受けなくてよい。 10年間に及ぶ臨床試験
がん治療としての運動プログラムの処方
2019年12月16日
========= 2019年10月16日、米国スポーツ医学会(ACSM)が招集した専門委員会は、がんの予防とサバイバーシップにおける身体活動と運動の役割に関する最新のガイダンスと推奨事項を発表した。ペンシルベニア州立大学医学部公衆衛生学科
デュルバルマブと化学療法の併用により、小細胞肺がんの生存期間が延長
2019年11月27日
大規模臨床試験の新しい結果で、免疫療法薬のデュルバルマブ(販売名:イミフィンジ)は一部の進行小細胞肺がん患者の生存期間を延長する可能性があることが明らかになった。本試験では、デュルバルマブと標準化学療法レジメンの併用により、新規に診断された
自己免疫疾患を合併するがん患者における免疫療法を検討する臨床試験
2019年11月26日
自己免疫疾患(関節リウマチ、全身性エリテマトーデス、多発性硬化症など)を有するがん患者に対し免疫療法薬を検討する臨床試験が開始された。 免疫療法薬は、免疫系が腫瘍細胞を発見し殺傷する能力を高める。近年、免疫療法薬は一部の進行がん患者などのよ
PARP阻害薬3剤、卵巣がん初期治療に有望な結果
2019年11月19日
現在、PARP阻害薬として知られる薬剤は、治療後に再発した進行卵巣がん患者の治療に使用されている。最近、新しく3つの臨床試験の結果が発表され、これらの薬剤が進行卵巣がんと新たに診断された患者にも利益をもたらす可能性があることが示された。 P
γセクレターゼ阻害薬が多発性骨髄腫のCAR-T療法を強化
2019年11月20日
キメラ抗原受容体発現T細胞(CAR-T細胞)療法として知られる比較的新しいタイプのがん治療法が、すでに一部の白血病患者およびリンパ腫患者の治療に用いられている。この種の免疫療法は、多発性骨髄腫の治療法としても有望視されているが、その用途には
乳がん再発スコアの高い女性では化学療法が有益
2019年11月12日
最も一般的な早期乳がんを有し、かつオンコタイプDX(Oncotype DX)検査が高スコアの女性は術後ホルモン療法に加えて化学療法の併用治療を受けることで優れた長期成績につながる可能性がある。このことは、NCIが資金提供をしたTAILORx
HPVワクチンが男性の口腔HPV感染に対する「集団免疫」をもたらす
2019年11月6日
ワクチンの潜在的利益は2つあり、1つ目は被接種者の直接防御で、2つ目は未接種者の間接防御である。後者は集団免疫という現象で、ワクチン被接種者が多いほど生じやすく、病原微生物が伝播する可能性を更に低くする。 現在、新規研究から、ヒトパピローマ
腫瘍細胞を殺傷し、免疫細胞を支援するように遺伝子改変された二機能性ウイルス
2019年11月5日
がん細胞を殺傷するよう遺伝子改変されたウイルスはすでにある種の皮膚がんの治療に使用されており、他のがんに対する治療法としても広範に検討されている。 最新の研究から、こうした腫瘍溶解性ウイルスは人体の抗腫瘍免疫応答を高めるために、さらに改良で
小児神経芽腫治療の進展が示された臨床試験
2019年10月30日
進行した神経芽腫の多くの子供にとって、治療の一環として2回の幹細胞移植を受けることは、単回移植よりも有益であった。これは、NCIがサポートする小児がん臨床試験グループ(COG:Children's Oncology Group)が実施した臨
RET遺伝子変異を有する肺がんにSelpercatinibが有望
2019年10月11日
腫瘍にRET遺伝子変異を有する肺がん患者に対して、試験薬Selpercatinib[セルパーカチニブ]が有益である可能性が、臨床試験の暫定結果から明らかになった。 非小細胞肺がん患者の約2%で、RET遺伝子と他のDNA断片との間に融合を認め
肺・気管支がん ~知っていますか?~
2019年10月3日
米国国立がん研究所(NCI)が制作した動画に、JAMT(一般社団法人 日本癌医療翻訳アソシエイツ)が日本語字幕を付けたものです。 米国でのがんによる死亡のうち、肺がんが男性・女性ともに最も多いことを知っていますか?「肺がん~知っていますか
データの共有による小児がん医療の変革
2019年9月12日
―NCI 所長代理 Douglas Lowy氏、ワシントンDC で開催された『小児がんデータイニシアチブ シンポジウム』にて― 先月、私はNCIの同僚らと共に、データの共有と使用を強化することにより、小児がん患者の治療成績を改善する機会に焦
意義不明の単クローン性ガンマグロブリン血症から骨髄腫への進行リスクが変化
2019年9月2日
新たな研究では、意義不明の単クローン性ガンマグロブリン血症(MGUS)と呼ばれる良性の状態から、血液がんの一種である多発性骨髄腫に進行するリスクが経時的に変化することが示唆される。 平均すると、毎年MGUS患者の約1%が多発性骨髄腫を発症す
子宮体がんの術後放射線療法は省略可能か
2019年8月30日
子宮体がん患者の中には、5年以内に再発するリスクを増加させることなく、通常よりも強度の弱い治療で済む患者集団があることがランダム化臨床試験の結果で明らかになった。 米国国立がん研究所(NCI)の資金提供を受けた本研究では、術後に化学療法のみ
大腸がん転移は病気の初期段階で起きている可能性
2019年8月27日
多くの大腸がんは、原発巣の腫瘍が現行の検査で検出可能になるよりずっと前の段階で、原発巣から他の部位に広がっている可能性があると、新しい研究結果が示唆した。 ほとんどのがん研究者は、腫瘍の広がり(転移)が、典型的には病気の後の段階で起こると想
がん免疫療法を改善、「疲弊した」T細胞の問題を克服する
2019年8月27日
がん免疫療法は、感染細胞や疾患細胞を排除する免疫系の主要因子であるT細胞に腫瘍細胞を攻撃、排除させることに頼っている。しかし、免疫療法には重大な障害物がある。それはT細胞の攻撃力が弱まること、しばしば疲弊化と呼ばれる現象である。 これまでに
高悪性度子宮体がんサブタイプの発生率が上昇
2019年6月26日
米国立衛生研究所の一部である米国立がん研究所(NCI)の研究による新しい知見から、米国内での子宮体がん高悪性度サブタイプの発生率が、2000年~2015年に30~79歳女性の間で急速に上昇していることがわかった。この知見では、サブタイプやが
甲状腺機能亢進症の治療後に長期がん死亡リスクが増加
2019年8月8日
甲状腺機能亢進症で放射性ヨウ素(RAI)治療を受けた患者を調査した結果、治療用量と、乳がんなど固形がんによる長期死亡リスクとの間に関連性があることがわかった。この研究は、米国国立衛生研究所の一部門である米国国立がん研究所(NCI)の研究者ら
がんのイヌと人を救う― NCIの比較腫瘍学研究
2019年8月7日
イヌは、疑いなく、人間にとって最良の友達である。だから人々が自分のイヌに何でもしたいと思うのは驚くことではない。もし自分のイヌが深刻ながんの診断を受けたとしたら、飼い主は何ができるだろうか。 1つの選択肢は、NCIが支援する、新しいがん治療
末梢血幹細胞移植のドナーになる
2019年7月16日
米国国立がん研究所(NCI)が制作した動画に、一社)日本癌医療翻訳アソシエイツ(JAMT/ジャムティ)が日本語字幕を付けたものです。 ◆─────────────────◆ 骨髄移植や末梢血幹細胞移植のドナーになろうと考えたことはありますか
遺伝子とタンパク質の研究で大腸がんに新たな光
2019年7月4日
大腸がんの遺伝子研究とタンパク質研究を合わせた知見により、新しい治療戦略を導く可能性がある新たな大腸がんの特徴を発見した。 遺伝子研究とタンパク質研究を統合した研究はプロテオゲノミクスと呼ばれ、遺伝子のみの研究では得られないことを生物学的