NCI(米国国立がん研究所)がん研究ブログ

ゾレドロン酸の投与間隔と骨転移合併症の有効性は相関せずの画像

ゾレドロン酸の投与間隔と骨転移合併症の有効性は相関せず

骨転移を有するがん患者に対して、骨折など骨に関連する合併症を予防する薬の投与回数を減らしても、薬の効果は変わらないことが、大規模臨床試験の結果で明らかになった。   第3相臨床試験において、ゾレドロン酸(ゾメタ )を12週毎に点滴
セルメチニブにより小児神経腫瘍が縮小の画像

セルメチニブにより小児神経腫瘍が縮小

小児患者24人が参加したBrigitte C. Widemann医師[NCI(米国国立がん研究所)小児腫瘍学分野長代理]主導による多施設第1相臨床試験を、NCIがん治療評価プログラムが出資した。米国国立衛生研究所(NIH)臨床センターならび
イブルチニブが慢性移植片対宿主病の症状を緩和の画像

イブルチニブが慢性移植片対宿主病の症状を緩和

がん治療の分子標的薬であるIburutinib[イブルチニブ]が、ある種の幹細胞移植によく見られる重篤な合併症の治療に効果があることが、小規模臨床試験で示された。   この臨床試験に参加したのは血液のがんを有する患者で、同種移植と
たばこに関する世界的な経済負担-Mark Parascandola氏へのインタビューの画像

たばこに関する世界的な経済負担-Mark Parascandola氏へのインタビュー

NCIは、たばこの使用とたばこ規制に関する研究シリーズ の最新版である、「たばことたばこ規制に関する経済的側面」を最近公表した。この新たなレポートは、世界保健機構と共同で作成しており、世界中の多くの国々で、たばこ規制の経済的側面を取り巻く最
デュロキセチンが初期乳がん治療時の関節痛を緩和の画像

デュロキセチンが初期乳がん治療時の関節痛を緩和

ランダム化比較試験の結果、早期乳がん治療を受けている女性の中には、抑うつ治療に通常用いられる薬剤により関節痛も緩和される可能性があることが示された。   早期乳がん治療後、がんの再発リスクを低減させる目的で、アロマターゼ阻害剤とし
単一細胞解析法が多発性骨髄腫の生物学的メカニズム解明の手掛かりにの画像

単一細胞解析法が多発性骨髄腫の生物学的メカニズム解明の手掛かりに

パイロット研究の結果によると多発性骨髄腫患者の血液中にある腫瘍細胞が多発性骨髄腫発症の引き金となる遺伝学的変化に関する新しい情報源になる可能性がある。   本研究では多発性骨髄腫患者の血液から腫瘍細胞を単離後、解析した。血液から採
進行期消化管間質腫瘍(GIST)治療における有望な新標的療法の画像

進行期消化管間質腫瘍(GIST)治療における有望な新標的療法

進行期消化管間質腫瘍(GIST)に対する新たな分子標的薬の2つの初期臨床試験において、有望な予備結果 が示された。    この2種の治療法は、ほとんどのGISTの増殖に関与する異常な分子シグナル伝達経路を遮断するようデザインされて
免疫細胞トラップががん転移を促進の画像

免疫細胞トラップががん転移を促進

がん細胞は、正常細胞を集めて増殖や転移に利用するという忌まわしい細胞である。今回新たな研究により、がん細胞が転移性腫瘍を形成するために、白血球の中で最も大きな割合を占める好中球の通常機能を利用しているという可能性が示唆された。  
喫煙に安全な量はない:喫煙本数が少くても早期死亡リスクが高いの画像

喫煙に安全な量はない:喫煙本数が少くても早期死亡リスクが高い

NCIプレスリリース 1日平均1本未満でも、継続的に生涯にわたって喫煙した人は、非喫煙者より早期に死亡するリスクが64%高く、また1日1~10本喫煙した人では、非喫煙者より早期に死亡するリスクが87%高いことが、米国国立がん研究所(NCI)
CDCがHPVワクチン接種の推奨を更新の画像

CDCがHPVワクチン接種の推奨を更新

15歳未満の思春期においては、6カ月以上の間隔をおくヒトパピローマウイルス(human papillomavirus:HPV)ワクチン接種は3回でなく2回で十分であることを、米国疾病予防管理センター(the U.S. Centers for
進行がん患者に対する早期からの緩和ケア効果を試験で確認の画像

進行がん患者に対する早期からの緩和ケア効果を試験で確認

進行がんの標準治療と並行して緩和ケアを受ける患者では、早期からの緩和ケアを受けなかった患者と比較して、QOL(生活の質)や気分が良い状態にあることがランダム化臨床試験の結果で示された。 また、早期からの緩和ケアを受けた患者では疾患
遺伝子検査の結果に関する患者教育‐COMET研究ついてCarol Weil氏へのインタビューの画像

遺伝子検査の結果に関する患者教育‐COMET研究ついてCarol Weil氏へのインタビュー

COMET(腫瘍プロファイリングに関するコミュニケーションと教育)研究とは、がん患者が遺伝子検査について教育を受けた後にどの程度知識を深めたのか、腫瘍プロファイリング試験の結果を知った後にどの程度ストレスレベルが減少しているのかを調査するた
希少皮膚がん患者におけるavelumabによる持続的な腫瘍縮小効果の画像

希少皮膚がん患者におけるavelumabによる持続的な腫瘍縮小効果

メルケル細胞がんは悪性度の高い皮膚がんとして稀な種類であり、有効な治療法はほとんど確立されていないが、免疫治療新薬avelumab[アベルマブ]が転移性メルケル細胞がんに対して有望であるという結果が臨床試験により示された。 今回の
小児白血病対策の進展を加速させるTARGETイニシアチブの画像

小児白血病対策の進展を加速させるTARGETイニシアチブ

  希少で治療が難しい複数種の小児がんを研究するNCI助成プログラム研究により、Children’s Oncology Group(小児腫瘍グループ)主導の臨床試験2件の準備が整った。これらは小児急性リンパ性白血病 (ALL)患者
染色体不安定性スコアががん治療の効果を予測の画像

染色体不安定性スコアががん治療の効果を予測

ローレンス・バークレー国立研究所所属研究者主導の研究チームは、いくつかの種類のがんに関して生命予後ならびに化学療法と放射線治療の効果予測を促す可能性がある新規バイオマーカーを特定した。 このバイオマーカーは、細胞分裂の際の染色体分
遺伝子組換え幹細胞が髄芽腫の治療薬候補の特定を促進の画像

遺伝子組換え幹細胞が髄芽腫の治療薬候補の特定を促進

ジョンズホプキンス大学キンメルがんセンターの研究者主導の研究チームは、悪性度の高い髄芽腫のより優れた研究用実験モデルを求めて、このまれな小児脳腫瘍の研究用システムを開発した。 研究者らは神経幹細胞(あらゆる種類の脳神経細胞に分化す
がん患者の介護者の多くは負担に対応しきれていないとの報告の画像

がん患者の介護者の多くは負担に対応しきれていないとの報告

新たな研究によると、がん患者を介護する家族の多くが想定する介護の課題に対し、準備が十分でなく、終末期ケアについてインフォームド・ディシジョン(詳細な説明を受けた上での決断)を行うための援助が必要であると感じている。 「われわれの研
移植前の放射線や化学療法が不要な新しい幹細胞移植方法の画像

移植前の放射線や化学療法が不要な新しい幹細胞移植方法

米国国立がん研究所(NCI)ブログ~がん研究の動向~ スタンフォード大学医学部の研究者らは、マウスを使った概念実証研究において、最初に放射線療法や化学療法を行わない造血幹細胞移植(骨髄移植ともいう)に成功した。 通常、移
サルモネラ菌を模倣したナノ粒子で化学療法抵抗性と闘うの画像

サルモネラ菌を模倣したナノ粒子で化学療法抵抗性と闘う

米国国立がん研究所(NCI)ブログ~がん研究の動向~ マサチューセッツ大学医学部での研究者らは、化学療法抵抗性の機序 に対抗できる可能性のあるサルモネラ菌(細菌の一種)をまねた ナノ粒子をデザインした。 Beth McC
血中の腫瘍DNAが免疫療法のバイオマーカーとなる可能性の画像

血中の腫瘍DNAが免疫療法のバイオマーカーとなる可能性

米国国立がん研究所(NCI)ブログ~がん研究の動向~ NCI研究者によるパイロット研究の結果、がん患者の血中を循環している腫瘍DNAは、治療開始後すぐに、ある種の免疫療法に患者が反応するかどうかを判定するバイオマーカーとなる可能性
卵巣がん経過観察にCA-125およびCT検査は有益性の証明なく汎用の画像

卵巣がん経過観察にCA-125およびCT検査は有益性の証明なく汎用

米国国立がん研究所(NCI)ブログ~がん研究の動向~ 卵巣がん患者の再発を見つけるための経過観察で、有益性が示されなかったにもかかわらず、医師らが定期的にCA-125血液検査を使用し続けていることが、2009年に発表されたランダム化臨床試験
進行前立腺がんのDNA修復遺伝子にも遺伝性変異が影響の画像

進行前立腺がんのDNA修復遺伝子にも遺伝性変異が影響

米国国立がん研究所(NCI)ブログ~がん研究の動向~ 新しい研究によると、進行前立腺がん男性の12%近くが、損傷DNA を修復する役割のある遺伝子に遺伝性の変異を有していることがわかった。BRCA2, ATMおよびCHEK2を含む
化学療法による吐気と嘔吐の予防にオランザピンの画像

化学療法による吐気と嘔吐の予防にオランザピン

米国国立がん研究所(NCI)ブログ~がん研究の動向~ NCIの資金提供で実施された大規模第3相臨床試験において、いくつかの精神疾患の治療に用いられている薬剤が、化学療法を受けている患者の吐き気 や嘔吐を抑制する可能性が見い出された
HotSpot3Dツールの開発により’遺伝子変異-薬剤標的’解析が可能にの画像

HotSpot3Dツールの開発により’遺伝子変異-薬剤標的’解析が可能に

米国国立がん研究所(NCI)ブログ~がん研究の動向 新規に開発された解析ツールにより、新薬または既存薬の標的となる可能性があるがん細胞における既知の遺伝子変異の数が増える可能性がある。 研究者らは最近、HotSpot3D