NCI(米国国立がん研究所)がん研究ブログ
「ファースト・イン・ヒューマン」で注目のNCI免疫療法研究
2017年10月10日
近くディスカバリーチャンネル・スペシャルで放映される番組「ファースト・イン・ヒューマン」はNIHクリニカルセンターで行われているいくつかのがん免疫療法に関する画期的な研究を特集しており、われわれは非常に楽しみにしている。8月10、17、24
エクセプショナル・レスポンダーに関するがん研究の進展
2017年9月25日
同じ状況にあるほとんどの患者に有効でなかった治療に対し、劇的かつ持続的な反応をみせる「エクセプショナル・レスポンダー(例外的に奏効した症例)」を調査している研究者らが、このほど会合して意見交換するとともに、この新たな分野における最新科学につ
従来認識されていなかった化学療法の影響が明らかに
2017年9月21日
主にマウスを用いて行った新しい研究により、乳がん術前化学療法の実施は、腫瘍内および腫瘍周囲の細胞を変化させ、がんの転移リスクを増加させることが示唆された。また本研究では、このようなリスクを低減する可能性のある実験的な治療法も明らかにされてい
がん診断後、心臓発作または脳卒中リスクが上昇する可能性
2017年9月12日
2017年8月25日 NCIスタッフ がんと診断されると、その後の数カ月間、心臓発作または脳卒中のリスクが上昇する可能性があることが、新たな研究結果で示された。実際、がん診断から6カ月以内に、そのいずれかの事象が生じるリスクは
膠芽腫について解き明かす
2017年9月4日
—NIH神経腫瘍科Mark Gilbert医師とTerri Armstrong医師に聞く— Mark Gilbert医師は、NCIがん研究センターのNIH神経腫瘍部会(NOB)の上級研究員、同部会チーフ、Terri Armstrong医師は
乳がん治療後フォローアップケアの役割を明確化する必要性
2017年9月4日
どの医療提供者ががんサバイバーの長期ケアを指導するべきかについて、一部のがんサバイバーから懸念や混乱の声が挙がっていることが新たな研究で確認された。 大規模な乳がんサバイバー群に対する調査を含む本研究では、積極的がん治療を完了
トラスツズマブ エムタンシンがHER2陽性転移性乳がん患者の生存期間を改善
2017年8月31日
トラスツズマブ エムタンシン(カドサイラ)がHER2タンパクを過剰発現する転移性乳がん患者の生存期間を改善することが2つのランダム化国際共同試験の最終結果で確認された。 抗体薬物複合体であるトラスツズマブ エムタンシン(一般的
BRCA1、BRCA2遺伝子変異の発がんリスクを確認
2017年8月9日
国際的研究者チームは、遺伝的にBRCA変異を有する女性の、乳がんならびに卵巣がんの発症リスクに関する初めての大規模前向き研究の結果を発表した。 BRCA1およびBRCA2遺伝子は、細胞が損傷したDNAを修復する際に重要なタンパ
若年急性骨髄性白血病や骨髄異形成症候群患者への強力な移植前処置が最善
2017年8月2日
今回の大規模第3相臨床試験の結果は同種幹細胞移植を受ける予定の若年急性骨髄性白血病(AML)患者または骨髄異形成症候群(MDS)患者に対しては、強力な前処置を使用することが望ましいことを示唆している。 本試験において、大量化学
広範なリンパ節郭清はメラノーマ患者の生存率を高めない
2017年7月27日
従来のリンパ節郭清術は、皮膚原発巣から1個ないし少数の隣接するリンパ節に転移があるメラノーマ患者にとって最善の治療法であろう。大規模国際臨床試験の結果から、あらためてこのような結果が示唆された。 この臨床試験では、原発巣から最
短期の化学療法が大腸がん患者の最良の治療となり得る
2017年7月25日
一部の大腸がん患者にとって、術後の化学療法をより短期間にすることが望ましいかもしれないという結果が国際的な共同研究から得られた。 これは、米国、欧州、アジアで同時に実施された6つの第3相臨床試験を解析して得られた結果である。解
バイオマーカー検査で前立腺がん診断時の不要な生検を減らせる
2017年7月25日
尿中の2種類のバイオマーカー検査によって、一部の男性で前立腺がんの診断を確定するための不要な生検を回避できる可能性があることが、新たな試験の結果によって示されている。 前立腺特異抗原(PSA)検査または直腸診(DRE)で異常が
PARP阻害剤が脳腫瘍などに有効
2017年7月4日
2つの個別の研究により、一種の脳腫瘍、および数種の他のがんでよく認められる遺伝子変異の機能に関する新たな見解が明らかになった。また、その過程で新たな治療戦略となり得る治療法がみつかった。 IDHと呼ばれる遺伝子に変異を有するが
甲状腺微小がんへの介入を選択しない患者への支援が不足
2017年6月21日
微小で無症候の甲状腺がん、またはその疑いがあり、すぐに生検や治療を望まない患者は、医師、友人、家族などの非協力的な対応に直面する可能性がある、と新たな研究が示している。患者はこのような対応を受けることで、がんの進行や孤立感に対する不安を抱き
がん治療の大きな進歩 – 単なる希望ではない現実
2017年6月1日
Douglas R. Lowy医師 米国で4人に1人の死亡ががんに起因している状況において、この恐ろしい疾患に対する進歩は重要なニュースである。最近発表された1975〜2014年のがんの状況に関する年次報告書(The Annu
若年層における大腸がん罹患率の増加
2017年5月14日
Philip Rosenberg医師とWilliam Anderson医師へのインタビュー 米国がん協会の研究グループが行った最近の研究によると、米国では50歳未満の若者の大腸がん罹患率が増加しているという。 こ
分子標的mTOR阻害薬が妊よう性温存の一助となる可能性
2017年5月8日
マウスを対象とした新たな研究の知見から、ある種のがん分子標的治療薬にはがん治療以外に別の用途がある可能性が示唆された。その別の用途とは妊よう性温存であり、がん治療を受けている一部の若年女性において適用できる。 このマウスを対象
再発前立腺がん、放射線とホルモン療法併用により生存が改善
2017年4月25日
長期臨床試験結果によると、再発前立腺がん患者においてアンドロゲン除去療法と放射線療法を併用することで生存期間が改善する可能性がある。 この併用療法は、放射線単独療法と比較して、転移および前立腺がんによる死亡がより低率になること
肺がん検診実証プロジェクトにより困難と課題が明らかに
2017年4月11日
米国における肺がん検診の拡大を目的として、米国退役軍人保健局(VHA:US Veterans Health Administration)が行った実証プロジェクトでは、実施に伴う複雑さと課題が浮き彫りになっている。 2013
条件付きリプログラミング:がん細胞の増殖技術について Richard Schlegel氏に聞く
2017年4月4日
本年1月、患者から採取した正常細胞や腫瘍細胞を研究室で増殖させる新規技法の完全なプロトコールが発表された。本技術は条件付きリプログラミングとして知られ、培養細胞を樹立し無期限で生存させる方法として2012年に初めて開発された。
血小板に結合させた免疫療法薬が腫瘍の再増殖を抑制
2017年4月1日
この研究は、免疫療法薬を送り届けるように改変された血小板が、外科手術で残存したがん細胞を効率的に除去し、新たな腫瘍の形成を防ぐ可能性を示唆する。 本研究で、研究者らは血小板(通常はかさぶたを作り傷の治癒を助ける)に免疫チェック
3剤併用療法により多発性骨髄腫患者の生存期間が延長
2017年2月28日
新たに診断された多発性骨髄腫患者で、自家造血幹細胞移植を二次治療以降へ後回しにすることを検討されている人 に対して、分子標的薬ボルテゾミブ(ベルケイド)を2剤併用療法に追加することで、2剤併用療法のみと比較して生存期間が延長することが新たな
米国で購入されたタバコ製品種類の推移
2017年2月24日
米国疾病対策予防センター (CDC)の新しい解析によれば、米国の紙巻きタバコ、小さな葉巻、噛みタバコの消費は、過去15年にわたり減少している。 これらの減少は大葉巻、パイプタバコ、嗅ぎタバコの増加により一部は相殺されている。し
神経内分泌腫瘍患者に恩恵をもたらす新規治療
2017年2月17日
放射性同位元素で標識する腫瘍細胞傷害を促進する標的薬が、ある種の進行性神経内分泌腫瘍(NET)患者にとって、近く新たな治療オプションになるかもしれないことが臨床試験の結果から示唆されている。 第3相試験に参加した