米国癌学会(AACR)
術前ニボルマブ+化学療法は切除可能な肺がんの病理学的完全奏効を改善
2021年4月23日
切除可能な非小細胞肺がん(NSCLC)患者の術前療法として、化学療法+ニボルマブ(販売名:オプジーボ)併用で、病理学的完全奏効(pCR、主要評価項目)率が24%と有意に改善した一方、化学療法単独群では2.2%で、併用療法による全毒性や手術遅
コパンリシブとリツキシマブ併用療法によりリンパ腫の進行/死亡がほぼ半分に減少
2021年4月23日
再発低悪性度非ホジキンリンパ腫患者へのコパンリシブ(販売名:アリコパ)とリツキシマブの併用療法は、プラセボとリツキシマブの併用療法と比較して病勢進行または死亡のリスクを48%減少させるとの第3相試験CHRONOS-3のデータが、4月10日~
腫瘍遺伝子変異量による免疫反応予測はメラノーマ患者の男女間で異なる可能性
2021年4月22日
腫瘍遺伝子変異量(TMB)は女性のメラノーマ患者では免疫チェックポイント阻害薬による治療への反応性を正確に予測していたが、男性患者ではそうではなかったという研究結果が、4月10日から15日米国がん学会(AACR)2021バーチャル年次総会の
循環腫瘍細胞(CTC)変異により、転移去勢抵抗性前立腺がん臨床転帰を予測
2021年4月16日
米国癌学会(AACR)のMolecular Cancer Research誌に発表された研究の結果、転移性去勢抵抗性前立腺がん(mCRPC)の患者において、循環腫瘍細胞(CTC)内のさまざまな遺伝子変化と、臨床転帰およびホルモン療法耐性との
がんサバイバーの歩行機能は生存を左右する重要要因となる可能性
2021年3月24日
がんサバイバーは歩行機能が低下するリスクが高く、さらに歩行機能の低下が死亡リスク上昇に関連することが、米国がん学会の学術誌であるCancer Epidemiology, Biomarkers and Prevention誌に掲載された研究で
血中循環腫瘍細胞(CTC)で転移乳がん患者の治療反応と予後を予測できる可能性
2021年3月9日
早期の血中循環腫瘍細胞動態が転移性乳がん患者の全生存期間に関連することを示すメタアナリシス結果が、12月8~11日開催のサンアントニオ乳がんシンポジウム2020で発表された。 「転移性乳がん患者の治療選択肢が増えるなか、迅速に治療反応を予測
化学療法を受けているがん患者のCOVID-19感染リスクは高くない可能性
2021年2月24日
パンデミック中のがん治療中断を最小限に抑えられる可能性を示す研究結果 化学療法を受けているがん患者は、積極的治療を受けていない患者と比較して、COVID-19感染リスクが高くなかった、と2月3日から5日に行われた米国がん学会(AACR)バー
B細胞枯渇療法を受けたリンパ腫患者はCOVID-19転帰不良の可能性
2021年2月15日
重症COVID-19(新型コロナウイルス感染症) で入院したリンパ腫患者のうち、過去12カ月以内にB細胞枯渇療法を受けた患者では、入院期間長期化と死亡リスクの上昇がみられた。この結果は、2月3-5日に開催されたAACRバーチャル会議「 CO
放射線治療中の乳がん患者の多くで症状が過小認識されている可能性
2021年1月15日
若年患者および黒人患者では、症状の過小認識がより多くみられる可能性 放射線治療を受けた乳がん患者における症状の過小認識は、乳房痛、皮膚のかゆみ、浮腫、および疲労の報告で多くみられ、若年患者および黒人患者における症状の過小認識のオッズが有意に
高齢のHR陽性乳がんに対する術後放射線療法は10年生存率に影響しない可能性
2021年1月8日
高齢のホルモン受容体陽性乳がん患者では、乳房温存手術後に放射線療法を実施しなかった場合、術後放射線療法を実施した場合よりも局所再発率は高かったが、両群の10年生存率は同等であったとの最新データ(PRIME II試験)が示された。12月8日~
アベマシクリブは、高リスクでホルモン陽性HER2陰性の早期乳がんに有望
2020年12月29日
標準的な術後内分泌療法とサイクリン依存性キナーゼ(CDK)阻害薬であるアベマシクリブ(販売名:ベージニオ)の併用で、ハイリスク、リンパ節転移陽性、ホルモン受容体陽性HER2陰性の早期乳がん患者の無浸潤疾患生存期間(IDFS)が継続的に改善す
再発スコアが低い早期乳がんの閉経後女性は術後化学療法の省略が可能か
2020年12月28日
閉経前の女性では、術後化学療法による生存率は向上する可能性 2020年12月8日から11日まで開催されたサンアントニオ乳がんシンポジウム(SABCS)で発表されたSWOG S1007 RxPONDER試験のデータによると、リンパ節転移陽性の
乳がんサバイバーは妊娠する可能性は低いが、健常児を産み長期にわたり健康状態が良好
2020年12月24日
大規模メタ解析により、出産可能年齢の乳がんサバイバーが妊娠する可能性は一般の人々に比べて低く、早産などの特定の合併症のリスクが高いことが示された。しかし、妊娠したサバイバーのほとんどは健常児を出産しており、長期生存に悪影響が及ぶことはないと
膠芽腫においてデキサメタゾンは抗PD-1薬投与患者の生存期間を短くする可能性
2020年12月4日
免疫チェックポイント阻害薬を投与している膠芽腫患者のうち、治療開始前に脳浮腫治療に副腎皮質ステロイド剤デキサメタゾンを投与されていた患者では全生存期間が有意に短いという研究結果が、米国がん学会(AACR)発行のClinical Cancer
肺のマイクロバイオームが肺がん病因・予後と関連か
2020年11月27日
肺にみられる、口腔マイクロバイオーム (ヒトの体に共生する細菌叢)の豊富さと、病期進行、予後不良、および腫瘍進行との相関を示唆する研究結果が、米国がん学会(AACR)の機関紙Cancer Discovery誌で報告された。 「長い間、肺に菌
切除メラノーマの抗VEGF阻害薬ベバシズマブへの反応性は年齢により異なる
2020年11月10日
VEGFではなくSFRP2が高齢のメラノーマ(黒色腫)患者における血管新生を促進する可能性がある 若年のメラノーマ切除患者では抗VEGF抗体治療薬ベバシズマブ(販売名:アバスチン)による術後補助療法の効果があったが、高齢のメラノーマ切除患者
AACRは2020年ノーベル化学賞を受賞したエマニュエル・シャルパンティ氏とジェニファー・ダウドナ氏を祝福
2020年10月21日
米国がん学会(AACR)は、CRISPR/Cas9ゲノム編集法の開発で2020年ノーベル化学賞を受賞したAACRアカデミー特別会員でがん科学の貢献者として著名なドイツのマックス・プランク研究所病原体科学ユニットのエマニュエル・シャルパンティ
プロトンポンプ阻害薬は尿路上皮がんへのアテゾリズマブの反応を悪化させる可能性
2020年9月19日
免疫チェックポイント阻害薬のアテゾリズマブ(販売名:テセントリク)による治療を受けた尿路上皮がん患者のプロトンポンプ阻害薬(PPI)の使用は、PPIを使用しなかった患者と比較して予後の悪化に関連していたとの研究結果が米国がん学会(AACR)
小児がんの放射線治療は、心臓血管および代謝に長期的影響を与える可能性
2020年8月31日
腹部および骨盤の小児がんの成人サバイバーのうち、放射線治療を受けたことがある人は、一般集団と比較して身体組成に異常があり、心臓や代謝の健康状態が悪いという結果が、米国がん学会(AACR)の定期刊行ジャーナル、Cancer Epidemiol
卵巣がん死亡率低下に脂溶性スタチンが関連
2020年7月27日
脂溶性スタチンは、血中コレステロールを下げるために一般的に処方される薬の一種である。この薬剤が卵巣がんの患者の死亡率低下と関連することが、6月22日から24日までオンラインで開催された第二回米国がん学会(AACR)年次総会で発表された研究で
歯周病とそれに伴う歯の喪失は大腸がんの前がん病変に関連
2020年8月13日
米国がん学会(AACR)のジャーナルCancer Prevention Research誌で発表された研究結果によると、歯周病は大腸がんの2種類の前がん病変のリスク増加と関連していることがわかった。 「成人では歯周病が非常に多く、米国人口の
若年がん患者は生殖細胞に遺伝子変異を有する可能性
2020年8月3日
若年がん患者は生殖細胞遺伝子検査の恩恵を受ける可能性がある 若年で発症したがん(early-onset cancer、高齢での発症が多いがんを若齢で発症)を有する18~39歳の若年がん患者は、きわめて高い確率で生殖細胞に遺伝子変異が認められ
大気中のPM2.5が特定がんの若年患者の死亡率を増加させる可能性
2020年6月3日
2020年5月13日 米国ユタ州の約16,000人の若年がん患者を対象とした分析で、微小粒子状物質(PM2.5)への曝露は、特定のがんの診断から5年後と10年後の死亡率の増加と関連していることが判明したと、米国がん学会の学術誌Cancer
メラノーマの免疫感受性を強化するIL-12エレクトロポレーション
2020年5月23日
インターロイキン12(IL-12)エレクトロポレーション(=電気穿孔法、遺伝子導入法のひとつ)が、「冷たい(cold)」メラノーマの免疫チェックポイント阻害剤への免疫感受性を強化 2020年5月6日 エレクトロポレーションによるIL-12