軽い皮膚トラブルについて知っておくべきこと)[放射線療法の解説シート]

-NCI原文-

*日本語電子書籍を発行しました。こちらから。

治療を受ける部位の皮膚には、これらのことを守って下さい:

皮膚に何かをつける際は必ず医師か看護師に相談する

・ このページの最後にあるスキンケア製品のリストをチェックして、どれを使用してよいか医師か看護師に尋ねてみてください。

皮膚を保護する

・ 外出する際には、必ず治療を受けている部位の皮膚が衣服で覆われるようにする。
・ ゆったりした服を着る。
・ 柔らかい木綿製の服やベッドシーツを選ぶ。
・ 医師か看護師から毛を剃ってよいと言われた場合は、電気シェーバーを使用する。

皮膚をいたわる

・ シャワーや入浴には、熱くなく暖かい程度の湯を使う。シャワーは1日1回までにする。
・ 入浴は、週に2回まで、1回30分以下にする。
・ シャワーや入浴の後は、優しく押さえるようにして肌を拭く。
・ 放射線治療技師がつけた印をこすり落としてはいけません。その印は、放射線の照射位置を示すものです。
・ 放射線治療を受けている部位に、加熱パッドや氷のう、ばんそうこうなどを使用してはいけません
・ 日焼けマシーンを使用してはいけません

もし皮膚がじめじめしたり、痛む場合は医師か看護師に相談して下さい
医師と相談する際にはこの表を持参しましょう。
医師か看護師に聞いて、使用してもよい製品の名前をメモしておきましょう。
泡立て入浴剤
 

コーンスターチ

 

体臭防止剤

 

化粧

 

軟膏

 

香水

 

パウダー

 

シェービングクリーム

 
スキンクリーム
またはローション 
 

石鹸

 

日焼け止め

 
医師か看護師に、ローションなどスキンケア製品を使うのにもっとも適した時期を尋ねましょう

より深刻な皮膚トラブルに気をつけましょう(湿潤反応)

もし治療を受けている部位の皮膚に痛みを感じたら、医師か看護師に伝えてください。皮膚が湿潤反応を起こしている恐れがあります。このトラブルの起こりやすい場所は、耳の裏や乳房の下といった、皮膚が縒れる(よれる、または重なる)場所です。これは適切な処置をしなければ感染をおこすことがありますので、これらの部位のケアの仕方を医師か看護師によく聞いておいて下さい。


放射線治療の副作用管理シリーズ

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軟便(下痢)について知っておくべきこと

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軽い皮膚トラブルについて知っておくべきこと

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放射線治療の理解

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小線源治療(体内照射療法の一種)について知っておくべきこと

外部照射治療
外部照射治療について知っておくべきこと

翻訳担当者 中島美香

監修 中村光宏 (医学放射線)

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ご自身の疾患に適用されるかどうかは必ず主治医にご相談ください。

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