がん記事一覧

同種移植においてクローン性造血が有益であるとの驚くべき研究結果の画像

同種移植においてクローン性造血が有益であるとの驚くべき研究結果

近年確認されたクローン性造血(CH)とは、がんを有しない健常な人の血液中に血液腫瘍に関連する変異が検出される現象であり、高齢者に多くみられる。クローン性造血を有する人は無症状ながら、血液腫瘍や心臓発作、脳卒中などの有害な転帰を来すリスクが高
ブリナツモマブと化学療法の併用でB細胞性急性リンパ芽球性白血病の生存率が向上の画像

ブリナツモマブと化学療法の併用でB細胞性急性リンパ芽球性白血病の生存率が向上

アブストラクト464 モノクローナル抗体であるブリナツモマブ(販売名:ブリンサイト)を併用した化学療法レジメンでの初回治療により、フィラデルフィア染色体陰性B細胞性ALL(Ph-negative B-ALL)として知られる高リスク急性リンパ
同種幹細胞移植は、高齢の骨髄異形成症候群(MDS)患者の生存率を改善の画像

同種幹細胞移植は、高齢の骨髄異形成症候群(MDS)患者の生存率を改善

同種幹細胞移植は、高齢の高リスク骨髄異形成症候群(MDS)患者の生存率を改善できるという、これまでで最も有力な証拠が新たな臨床試験結果で示された。ダナファーバーがん研究所の研究者らが、第62回米国血液学会(ASH)バーチャル年次総会で報告す
遺伝的脆弱性をもつ脳腫瘍の代謝を阻害する新しい標的治療の画像

遺伝的脆弱性をもつ脳腫瘍の代謝を阻害する新しい標的治療

エノラーゼ阻害剤がENO1遺伝子を欠いたがん細胞に効くことが前臨床試験で示唆された テキサス大学MDアンダーソンがんセンターの研究者らは、特定の遺伝子が欠けたがん細胞で重要な代謝経路を阻害するPOMHEXと呼ばれる新しい標的治療法を開発した
がん研究への組織提供の画像

がん研究への組織提供

米国国立がん研究所(NCI)が制作した動画に、一社)日本癌医療翻訳アソシエイツ(JAMT/ジャムティ)が日本語字幕を付けたものです。 ◆─────────────────◆ がん研究の一環として、患者の組織提供について語っている短い動画です
米国血液学会2020ーフレッドハッチンソンがん研究センターの画像

米国血液学会2020ーフレッドハッチンソンがん研究センター

第62回米国血液学会(ASH)年次総会および展示会(2020年12月5日~8日、バーチャル形式で開催) 12月5日~8日にバーチャル形式で開催される第62回米国血液学会年次総会および展示会にて、フレッドハッチンソンがん研究センターは、細胞療
乳腺濃度は、がん治療後リンパ浮腫リスクを予測の画像

乳腺濃度は、がん治療後リンパ浮腫リスクを予測

腋窩リンパ節郭清を受ける乳がん患者において、マンモグラフィ乳腺濃度はリンパ浮腫のリスクと関連する要因の一つであることが新たな研究でわかった。 プリンセスマーガレットがんセンター(カナダ、トロント)のFei-Fei Liu医師は、「現在、患者
ビタミンD3サプリメントはがんの進行と死亡リスク低下に関連かの画像

ビタミンD3サプリメントはがんの進行と死亡リスク低下に関連か

ビタミンD3のサプリメントを摂取している適正体重の健常な人では、進行がんと診断されるリスクが低いことが新しい研究で示された。 研究者らは、約26,000 人が参加したランダム化比較試験の二次分析データにおいて、 D3サプリメントを摂取した参
「例外的奏効症例」研究から、がん治療の手がかりとその可能性をつかむの画像

「例外的奏効症例」研究から、がん治療の手がかりとその可能性をつかむ

研究者らは、治療に例外的に奏効したがん患者を総合的に解析し、例外的奏効症例(エクセプショナル・レスポンダー)の腫瘍の分子変化を同定した。この試験結果によって示されたことは、がんゲノム解析により、予想外で長期にわたり治療の奏効をもたらす可能性
がん患者が語る診療記録(カルテ)閲覧の重要性の画像

がん患者が語る診療記録(カルテ)閲覧の重要性

がん患者は診察の内容を要約した診察記録(カルテ)を電子媒体で閲覧できることが有益であると考えていることを、研究者らが明らかにした。腫瘍医やその他の医療提供者らは、患者が診療記録を閲覧することが重要であると認めているが、彼らの見解は患者の見解
進行ALK陽性肺がんへの初回治療としてロルラチニブはクリゾチニブより優れているの画像

進行ALK陽性肺がんへの初回治療としてロルラチニブはクリゾチニブより優れている

ロルラチニブは、進行ALK陽性非小細胞肺がん(NSCLC)患者の初回治療薬としてクリゾチニブよりも無増悪生存期間が長く、脳腫瘍に対してより効果的であることが、ファイザー社の抗がん剤2剤比較試験の結果から明らかとなった。 ロルラチニブによる治
FDAが前立腺がんに初のPSMA標的PET画像診断薬を承認の画像

FDAが前立腺がんに初のPSMA標的PET画像診断薬を承認

2020年12月1日、米国食品医薬品局(FDA)は、前立腺がんを有する男性に前立腺特異膜抗原(PSMA)陽性病変のポジトロン断層撮影(PET)に対する初の薬剤であるガリウム68PSMA-11(Ga68 PSMA-11)を承認した。 本剤は、
標的化した放射線照射は脊椎へのがん転移による痛みを軽減の画像

標的化した放射線照射は脊椎へのがん転移による痛みを軽減

背骨(脊椎)に転移したがんによる痛みは多くの患者にとって大きな問題である。高精度かつ高線量の放射線療法が、一部の患者において進行がんの脊椎転移による痛みを和らげる非常に効果的な方法となり得るかもしれないことが、新たな知見で示された。 この臨
FDAがRET遺伝子変異を有する甲状腺髄様がんにプラルセチニブを承認の画像

FDAがRET遺伝子変異を有する甲状腺髄様がんにプラルセチニブを承認

2020年12月1日、米国食品医薬品局(FDA)は、全身治療を必要とする進行もしくは転移RET変異甲状腺髄様がん(MTC)、または、全身治療を必要とするRET融合遺伝子陽性甲状腺がんで、放射性ヨウ素抵抗性(放射性ヨウ素治療が適切な場合)の成
膠芽腫においてデキサメタゾンは抗PD-1薬投与患者の生存期間を短くする可能性の画像

膠芽腫においてデキサメタゾンは抗PD-1薬投与患者の生存期間を短くする可能性

免疫チェックポイント阻害薬を投与している膠芽腫患者のうち、治療開始前に脳浮腫治療に副腎皮質ステロイド剤デキサメタゾンを投与されていた患者では全生存期間が有意に短いという研究結果が、米国がん学会(AACR)発行のClinical Cancer
がん研究開発を加速するの画像

がん研究開発を加速する

米国国立がん研究所(NCI)が制作した動画に、一社)日本癌医療翻訳アソシエイツ(JAMT/ジャムティ)が日本語字幕を付けたものです。 ◆─────────────────◆ NCIは、個々の研究者や医療施設に資金と資源を提供し、がん患者のケ
中皮腫の腫瘍体積評価においてMRIはCTより優れているの画像

中皮腫の腫瘍体積評価においてMRIはCTより優れている

中皮腫患者における原発巣の腫瘍体積を評価する際、MRIは、CTよりも優れていると英国の研究者らが報告した。 「腫瘍体積のMRI測定は、同じ腫瘍体積をCTで測定するよりも、その後の生存を予測する上で精度に優れていると思われる」と、英国のクイー
FDAが骨または骨髄の高リスク神経芽腫にnaxitamabを迅速承認の画像

FDAが骨または骨髄の高リスク神経芽腫にnaxitamabを迅速承認

2020年11月24日、米国食品医薬品局(FDA)は、前治療に対して部分奏効、軽度奏効、病勢安定を示す、骨または骨髄における再発/難治性の高リスク神経芽腫の1歳以上の小児患者と成人患者を対象に、naxitamab[ナキシタマブ](販売名:D
PCSK9阻害薬が免疫チェックポイント阻害薬の効果を高める可能性の画像

PCSK9阻害薬が免疫チェックポイント阻害薬の効果を高める可能性

治療抵抗性の高コレステロール血症を改善するために使用される注射薬には、免疫チェックポイント阻害薬として知られるがん治療薬による免疫反応を高める働きもあるかもしれないという知見が、Duke Healthの研究者らが主導する研究下で実施された動
肺がんサバイバーの性的健康の画像

肺がんサバイバーの性的健康

Narjust Duma医師は、ウィスコンシン大学の血液腫瘍内科の教職員である。胸部悪性腫瘍の臨床と研究に重点的に取り組んでいる腫瘍内科医であり、特に女性の肺がんに関心を持っている。Duma医師は、肺がん女性の性的健康を評価した現時点で最大
肺のマイクロバイオームが肺がん病因・予後と関連かの画像

肺のマイクロバイオームが肺がん病因・予後と関連か

肺にみられる、口腔マイクロバイオーム (ヒトの体に共生する細菌叢)の豊富さと、病期進行、予後不良、および腫瘍進行との相関を示唆する研究結果が、米国がん学会(AACR)の機関紙Cancer Discovery誌で報告された。 「長い間、肺に菌
前立腺がんのcfDNA検査は不適切な治療につながる可能性の画像

前立腺がんのcfDNA検査は不適切な治療につながる可能性

前立腺がん男性患者における血中循環遊離DNA(cfDNA)検査は、クローン性造血(CHIP)遺伝子変異体によって交絡が起きる可能性があり、一部の患者はPARP(poly ADP-ribose polymerase)阻害薬による不適切な治療を
米国がん免疫学会2020:メラノーマと肺がんの臨床試験成績の画像

米国がん免疫学会2020:メラノーマと肺がんの臨床試験成績

注目の演題は、メラノーマおよび肺がん患者を対象とした併用療法の良好な臨床データ アブストラクト 277, 368, 420 メラノーマおよび肺がんの患者に対する併用療法の期待できる臨床結果が、米国がん免疫療法学会(SITC)35周年記念年次
臨床第1相CAR-T細胞療法は再発B細胞リンパ腫に何年にもわたる寛解をもたらしているの画像

臨床第1相CAR-T細胞療法は再発B細胞リンパ腫に何年にもわたる寛解をもたらしている

患者自身の免疫細胞をがん細胞を攻撃するように再設計するキメラ抗原受容体(CAR)T細胞治療の第1相臨床試験で治療を行った再発B細胞リンパ腫患者において、ごくわずかな副作用はあるものの最大5年の寛解という前例のない効果がもたらされていることが