がん記事一覧

小児横紋筋肉腫の個別化治療につながる遺伝学的手がかりの画像

小児横紋筋肉腫の個別化治療につながる遺伝学的手がかり

小児の横紋筋肉腫(RMS)は筋肉やその他の軟部組織に発生するまれながんであり、TP53、MYOD1、CDKN2Aなどいくつかの遺伝子変異を伴うものは悪性度が高く、生存率が低いとみられる。この知見は、米国国立衛生研究所に属する米国国立がん研究
がん患者をコロナワクチン試験に登録すべきとの共同声明を発表の画像

がん患者をコロナワクチン試験に登録すべきとの共同声明を発表

ASCOとFriendsの共同声明で、ワクチン研究へのがん患者の参加を奨励 がんの患者またはがんの既往歴のある人であっても、安全上の理由で除外される場合を除き、COVID-19(新型コロナ)ワクチン臨床試験を含む臨床試験に参加できるようにす
抗生物質の使用と大腸がん増加との関連性が示されるの画像

抗生物質の使用と大腸がん増加との関連性が示される

抗生物質を必要以上に使用しないことが医師と患者に求められている。抗生物質の使用により特に50歳未満の患者に大腸(結腸)がんのリスクが増す可能性が新たなデータにより明らかになったからである(1)。抗生物質の世界消費量が2000年から2015年
FDAが白血病とリンパ腫にアスパラギナーゼエルウィニアクリサンチミーを承認の画像

FDAが白血病とリンパ腫にアスパラギナーゼエルウィニアクリサンチミーを承認

2021年6月30日、米国食品医薬品局(FDA)は、大腸菌由来のアスパラギナーゼに対する過敏症を発症した成人患者および生後1カ月以上の患児における、急性リンパ芽球性白血病(ALL)およびリンパ芽球性リンパ腫(LBL)の治療を目的とした多剤併
特定の遺伝性乳がんのASCO迅速推奨ガイドライン更新ー術後オラパリブ推奨を追加の画像

特定の遺伝性乳がんのASCO迅速推奨ガイドライン更新ー術後オラパリブ推奨を追加

最新の研究で、HER2陰性で高リスクの早期乳がん、および生殖細胞系BRCA遺伝子変異を有する患者へのオラパリブ投与を支持 米国臨床腫瘍学会(ASCO)の新たなガイドライン更新で、HER2陰性の高リスクの早期乳がんで、生殖細胞系BRCA遺伝子
分子標的薬ソトラシブがKRAS G12C変異肺がんの生存期間を延長の画像

分子標的薬ソトラシブがKRAS G12C変異肺がんの生存期間を延長

KRAS阻害薬は安全であり長期的な臨床効果をもたらすことが第2相試験から明らかになった。MDアンダーソンの研究者がASCOで発表した。 アブストラクト #9003 CodeBreaK 100試験の第2相コホートの結果から、KRAS G12C
中咽頭がんにおける治療強度の減弱の画像

中咽頭がんにおける治療強度の減弱

喉の中が激しく焼けて、唾を飲みたくないと思うことを想像してみよう。それどころか、何も問題なく飲み込めるはずの唾液を大きなコップに吐き出す。何度も何度も。何週間も。 2014年の一時期、それがJason Mendelsohn氏の日課だった。
研究ハイライト:急性骨髄性白血病、エクソソーム、肝細胞がん、C. difficileの画像

研究ハイライト:急性骨髄性白血病、エクソソーム、肝細胞がん、C. difficile

急性骨髄性白血病(AML)、エクソソーム、肝細胞がん、Clostridioides difficile(クロストリディオイデス・ディフィシル、C. difficile)における新知見 テキサス大学MDアンダーソンがんセンターの研究ハイライト
トリプルネガティブ乳がんに対する術前化学療法後のプラチナ製剤は有益でないの画像

トリプルネガティブ乳がんに対する術前化学療法後のプラチナ製剤は有益でない

トリプルネガティブ乳がん(TNBC)で浸潤性残存病変を有する患者において、術前化学療法後にプラチナ製剤を投与しても利益はなく、毒性が増すことが確認されたと研究者らは語る。 ナッシュビルにあるバンダービルト大学のIngrid Mayer医師は
早期子宮頸がん患者に対する低侵襲手術が減少の画像

早期子宮頸がん患者に対する低侵襲手術が減少

およそ3年前の大規模臨床試験によって、早期子宮頸がん患者に対する低侵襲手術の成果は従来の開腹手術より劣っていることが明らかになった。LACCと呼ばれるこの試験では、低侵襲手術(ロボット手術を含む)を受けた早期子宮頸がん患者は開腹手術を受けた
COVID-19ワクチンは一部のがん患者で効果が低い可能性の画像

COVID-19ワクチンは一部のがん患者で効果が低い可能性

COVID-19の原因ウイルスであるSARS-CoV-2の感染予防のためにがん患者がワクチンを接種することを医師は一般に推奨してきた。しかし、がん患者の中にはがんではない人と同様のワクチンの予防効果が得られない人もいることが新しい3つの研究
イブルチニブ+ベネトクラクス併用治療により白血病(CLL)患者の寛解が持続の画像

イブルチニブ+ベネトクラクス併用治療により白血病(CLL)患者の寛解が持続

経口分子標的薬治療で3年全生存率96%を達成 イブルチニブ+ベネトクラクス(商品名:ベネクラクスタ)併用療法は、初発の慢性リンパ性白血病(CLL)患者における疾患寛解を持続させることが、テキサス大学MDアンダーソンがんセンターの研究者らによ
乳がんにおけるビスフォスフォネート剤の有益性とリスクーDCISにも有効かの画像

乳がんにおけるビスフォスフォネート剤の有益性とリスクーDCISにも有効か

一般的な本薬剤は、骨転移を抑制し、非浸潤性乳管がん(DCIS)によるリスクを抑える可能性があるが、副作用についての教育と啓発が必須である ビスフォスフォネート剤は、骨を標的とした一般によく用いられる薬剤である。高齢者が骨粗鬆症の予防や治療の
抗HER2療法下の乳がんにチェックポイント阻害薬の追加による効果はないの画像

抗HER2療法下の乳がんにチェックポイント阻害薬の追加による効果はない

【ESMO VIRTUAL PLENARYプレスリリース】 乳がんでは抗HER2療法に免疫チェックポイント阻害薬を追加しても病理学的完全奏効(pCR)が改善されないことが、IMpassion050試験の主要解析で明らかになった。この結果はE
局所進行子宮頸がんでは化学放射線療法後のカルボ/パクリ追加治療は生存期間を延長しないの画像

局所進行子宮頸がんでは化学放射線療法後のカルボ/パクリ追加治療は生存期間を延長しない

【米国臨床腫瘍学会(ASCO)の見解】 「本試験によって、化学療法と放射線療法(以下、化学放射線療法)を実施後に化学療法を追加しても、局所進行子宮頸がん患者の生存期間は延長しないという明確なエビデンスが得られた。この結果は、局所進行子宮頸が
リアルワールドデータでは、免疫療法薬は高齢肺がん患者の生存期間を改善しないの画像

リアルワールドデータでは、免疫療法薬は高齢肺がん患者の生存期間を改善しない

高齢の進行非小細胞肺がん(NSCLC)患者の治療に免疫療法の導入が急速に進んでいるが、生存率は臨床試験でみられたものよりも顕著に低いことがメディケア適用患者のデータから明らかになっている。 ハーバード大学医学部(ボストン)のKenneth
プラルセチニブはRET遺伝子異常の甲状腺がん、肺がんの治療薬として安全かつ有効の画像

プラルセチニブはRET遺伝子異常の甲状腺がん、肺がんの治療薬として安全かつ有効

選択性の高いRET阻害薬プラルセチニブ(販売名:GAVRETO、Blueprint Medicines Corporation社)(1日1回投与)は、RET融合遺伝子陽性進行非小細胞肺がん(NSCLC)およびRET遺伝子異常甲状腺がんの治療
がん治療中の患者もCOVID-19 mRNAワクチンで「十分な」抗体が得られるの画像

がん治療中の患者もCOVID-19 mRNAワクチンで「十分な」抗体が得られる

積極的がん治療を受けている患者の大多数において、新型コロナのmRNAワクチン接種により「十分な」抗体価が得られたことが、新しい研究で明らかになった。 JAMA Oncology誌に掲載された報告によると、イスラエルでがん治療を受けている患者
回復期患者の血漿は血液腫瘍患者のCOVID-19からの生還を後押しする可能性の画像

回復期患者の血漿は血液腫瘍患者のCOVID-19からの生還を後押しする可能性

COVID-19陽性の血液腫瘍患者に回復期患者の血漿を投与すると生存率の改善がみられたことが、多施設コホート研究において明らかになった。 「これは、COVID-19に罹患したがん患者の大規模集団において何らかの潜在的効果を示した初めてのCO
カンナビジオール(CBD)はがん患者に安全か?の画像

カンナビジオール(CBD)はがん患者に安全か?

カンナビジオール(CBD)は、大麻草に含まれている多くの化合物のうちの1つです。インターネット上では、がんをはじめ多くの疾患に対する代替療法として、さらには治療剤として、さかんに薦められていることがあります。また、がん患者さんからは、がんの
Apatinibは進行肝臓がんの中国人患者の生存期間を延長の画像

Apatinibは進行肝臓がんの中国人患者の生存期間を延長

Apatinib[アパチニブ]は前治療の後に進行した肝細胞がんの患者の全生存期間と無増悪生存期間の両方を延長することが、中国で新たに行われたランダム化比較試験により明らかとなった。 また、進行までの期間や客観的奏効を得た患者の割合など、すべ
2021年ASCO年次総会(6月4-8日)注目の演題(続報)の画像

2021年ASCO年次総会(6月4-8日)注目の演題(続報)

6月4~8日にオンラインで開催される2021年米国臨床腫瘍学会(ASCO)年次総会において、多くのがん疾患部位にわたる幅広いテーマを扱った27の試験が発表される。 下記の試験について、複数の疾患領域のASCO専門委員が第三者の立場から解説お
PSMA標的放射線療法は治療歴のある転移性去勢抵抗性前立腺がんに有効の画像

PSMA標的放射線療法は治療歴のある転移性去勢抵抗性前立腺がんに有効

米国臨床腫瘍学会(ASCO)の見解 「化学療法や標的抗アンドロゲン療法後に進行した転移性去勢抵抗性前立腺がんの患者にとって、この新規標的放射線療法は大きなニーズを満たす可能性があります。この治療法の成功で、従来のがん治療に代わる治療法の検討
PARP阻害剤はBRCA1/2陽性、HER2陰性の高リスク早期乳がんの無病生存を有意に延長の画像

PARP阻害剤はBRCA1/2陽性、HER2陰性の高リスク早期乳がんの無病生存を有意に延長

【米国臨床腫瘍学会(ASCO)の見解】 「OlympiA試験の結果は、高リスク早期乳がん患者におけるBRCA遺伝子変異検査の必要性を強調するものです。これらの結果は、高リスク初期ステージ乳がん患者の治療決定に重要なインパクトを持つ可能性があ