乳癌転移を発見する分子検査GeneSearch BLN Assayを承認
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FOR IMMEDIATE RELEASE:2007年7月16日
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米国食品医薬品局(FDA)は本日、乳癌が近傍のリンパ節に広がっている(転移している)かどうかを検出するための分子診断検査を初めて承認した。GeneSearch BLN Assay(遺伝子検出BLN検定)は、乳房組織内には豊富にあるが通常のリンパ節内には少ない分子を検出する。
腋窩リンパ節における乳癌細胞の有無を知ることで、癌が転移しているかどうかを高い精度で予測でき、転移性乳癌の女性への適切な治療法を決定する助けになる。
リンパ節は感染から身体を防御する組織の一部である。乳房からのリンパ液を最初に濾過するリンパ節は「センチネルリンパ節」と呼ばれているが、これはそこに乳癌細胞が最初に転移することが多いからである。
乳房腫瘍の切除のために乳腺腫瘤摘出や乳房切除を行う際、外科医は一般にセンチネルリンパ節も切除し、顕微鏡による検査を行う。時に、センチネルリンパ節は即座に検査され、そこで腫瘍細胞が発見された場合はさらなるリンパ節の郭清が行われるが、ほとんどの場合、結果が出るまでに1日か2日を要する、より詳細な顕微鏡検査も実施される。腫瘍細胞が後者の顕微鏡検査で初めて発見された場合には、リンパ節郭清のために2回目の手術が必要となる。
「GeneSearch BLN Assayはセンチネルリンパ節検査への新しいアプローチを提供する。」と、FDAの医療機器・放射線保健センター局長Daniel Schultz医師は述べた。「この手早い検査は患者が手術台にいる間に結果がわかるので、2度目の手術を避ける方法を提供できる。」
臨床試験において、GeneSearch BLN Assayは416人の患者を対象とした詳細なリンパ節顕微鏡検査の結果と強い一致を示した。本検査は転移のある女性のうち、ほぼ88%の乳癌の転移を正確に予測した。転移のない患者においては94%で正確に特定した。
被験者女性の大部分を対象に、BLN Assayと手術中に即座に結果の出る顕微鏡検査とを比較する試験も行われた。本検査では偽陰性(陰性の誤検出)は従来の検査より少なかったが、偽陽性(陽性の誤検出)はわずかに多かった。偽陰性と判定されれば、実際には癌が転移しているのに、必要なリンパ節の追加切除が遅れることになる。また、偽陽性と判定されれば、実際には転移がないにもかかわらず追加の手術を行うことにより、不必要に患者女性をリンパ浮腫(リンパ節郭清後、体液が詰まっておこるむくみ)などの有害事象のリスクに晒すことになる。
GeneSearch BLN Assayはニュージャージー州ウォレンのVeridex社(Johnson & Johnson Company社)により製造販売される。
(大國義典 訳・林 正樹(血液・腫瘍科) 監修 )
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