FDAがエビスタの新しい使用法を承認―閉経後女性において、浸潤性乳癌の発症リスクを減少させる

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FOR IMMEDIATE RELEASE:2007年9月14日
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Consumer Inquiries: 888-INFO-FDA

米国食品医薬品局(FDA)本日、エビスタ〔Evista〕(塩酸ラロキシフェン)を骨粗しょう症を伴う閉経後女性が浸潤性乳癌となるリスクを低下、および浸潤性乳癌となるリスクが高い閉経後女性においてそのリスクを低下させる効果がある薬剤として承認した。エビスタは乳癌の発症リスクを低下させるものとして承認された二番目の薬剤である。

エビスタは一般的に選択的エストロゲン受容体調節薬(SERM)と呼ばれる。浸潤性乳癌のリスクを低下させる過程で各SERMは乳房のエストロゲン受容体を阻害することによって作用している可能性がある。

「本日の決定は乳癌リスクの高い女性にとって、新しい重要な選択肢を提供するものである。」と、医師で公衆衛生学修士であるFDAの医薬品評価および研究センター所長Steven Galson氏は言った。「エビスタは深刻な副作用をおこす可能性があるので、エビスタを使用するときのリスクと利点について、それぞれの女性に対して慎重に評価されるべきです。服用する女性は医療従事者に、この薬が自分にとってよいものかどうかを相談しなければなりません。」

2007年7月24日、FDAの癌治療薬諮問委員会(Oncology Drugs Advisory Committee)は、骨粗しょう症を伴う閉経後女性および乳癌の発症リスクの高い女性における浸潤性乳癌の発症リスクを減少させるためにエビスタを承認するよう勧告した。

1997年にFDAは閉経後女性における骨粗しょう症の予防薬として、そして1999年には骨粗しょう症を有する閉経後女性の治療薬としてエビスタを承認している。

乳癌はアメリカ人女性の中で二番目に高い死亡原因であり、全女性におけるすべての癌のうちの26%を占める。2007年中には、アメリカ人女性において178,480例の新しい浸潤性乳癌が発症することが予想されている。浸潤性乳癌は、異常細胞が周囲の乳房組織に広がることで発症する。

15,234人の閉経後女性において、エビスタとプラセボ(薬剤は使用せず)を比較した3件の臨床試験では、エビスタは浸潤性乳癌の発症リスクを44%から71%の範囲で減少させた。19,747人の乳癌発症のリスクが高い閉経後女性で行った4件目の臨床試験では、エビスタとタモキシフェンを比較した。この試験では浸潤性乳癌を発症するリスクは両方の薬剤で類似していた。これらの臨床試験は過去10年にわたって行われた。

エビスタは下肢および肺での血栓形成や脳卒中による死亡を含む重篤な副作用を起こす可能性がある。現在、下肢、肺または目に血栓形成があるか、既往のある女性はエビスタを服用するべきではない。他の起こる可能性のある副作用は、ほてり、足のけいれん、下肢のむくみ、感冒様症状、関節痛、および発汗がある。エビスタは、胎児に対して有害である可能性があるので、閉経前の女性、および妊娠中または妊娠する可能性のある女性は服用すべきではない。エビスタはコレスチラミン(コレステロールを下げる薬)やエストロゲンと共に服用すべきではない。

エビスタを服用する場合、利点とリスクをそれぞれの女性において慎重に比較しなければならない。エビスタは乳癌を完全に予防するものではない。エビスタの服用を開始する前には、乳房検査とマンモグラフィーを実施しなければならず、服用開始後も定期的に行われなければならない。

この製品は、インディアナポリスのEli Lilly and Company社によって製造されている。

詳しい情報については、http://www.hhs.gov/breastcancer/を参照のこと。

根本明日香 訳
島村義樹 監修 

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