2011年ASCO年次総会で発表された注目の研究

連絡先:Susie Tappouni(312-949-3232)

シカゴ – 2011年米国臨床腫瘍学会(ASCO)年次総会公式プレス用プログラムに掲載された研究要旨に加えて、総会では数種の癌の予防、スクリーニング、評価および管理に関する注目すべき研究9件が見所とされた。2011年ASCO年次総会は6月3日から7日までシカゴ市マコーミック・プレイスで開催された。

要旨82085:前立腺癌患者のほてりの治療に対する大豆タンパクおよびvenlafaxine(ベンラファキシン)治療のランダム化二重盲検プラセボ対照第3相試験
筆頭筆者:Mara Vitolins医師
ポスター発表
A13
6月5日(日)
午前8:00-午後12:00

要旨81907:転移性腎細胞癌(mRCC)に対する二次治療としてのAxitinib(アキシチニブ)とSorafenib(ソラフェニブ)の比較:AXIS第3相試験の成績
筆頭筆者:Brian Rini 医師
口頭発表
6月6日(月)
午前8:00-8:15

要旨77126:乳癌、大腸癌、肺癌または前立腺癌の腫瘍内科外来患者を対象にした疼痛と鎮痛剤処方に関する前向き観察研究
筆頭筆者:Michael Fisch医師
口頭発表
6月6日(月)
午前11:00-11:15

要旨82339:転移性去勢術抵抗性前立腺癌(mCRPC)に対するCabozantinib(カボザンチニブ)(XL184):中止されたランダム化第2相試験の成績
筆頭筆者:Maha Hussain 医師
口頭発表
6月6日(月)
午後1:00-1:15

要旨77834: BRCA1(B1), BRCA2(B2)遺伝子変異保因者に対するリスク軽減のための卵管卵巣摘出術(RRSO)後のホルモン補充療法(HRT)が乳癌のリスク増加と関連があるか。
筆頭筆者:Susan M. Domcheck 医師
口頭発表
6月6日(月)
午後3:15-3:30

要旨83283: PALETTE:前治療の化学療法を施行中または施行後に増悪した軟部肉腫(STS)患者に対するpazopanib(パゾパニブ)とプラセボを比較したランダム化二重盲検第3相試験 -欧州癌研究治療機関 軟部骨肉腫グループ(EORTC STBSG)多施設国際共同臨床試験(EROTC 62072)
筆頭筆者:W. T. Van der Graaf 医師
口頭発表
6月6日(月)
午後3:30-3:45

要旨83975:Women’s Health Initiative(WHI:女性の健康イニシアチブ)の閉経後糖尿病の女性におけるメトホルミンと乳癌発症率の関係
筆頭筆者:Rowan Chlebowski 医師
口頭発表
6月6日(月)
午後4:00-4:15

要旨77463胃癌に対するカペシタビンとオキサリプラチンの術後補助化学療法: CLASSIC第3相試験の成績
筆頭筆者:Yung-Jue Bang 医師
口頭発表
6月7日(火)
午前10:15-10:30

要旨78733: 膨大部癌に対するESPAC-3 (v2) 試験:ファーター膨大部腺癌患者を対象に術後補助化学療法と経過観察を比較した多施設国際非盲検ランダム化比較第3相試験
筆頭筆者:John P. Neoptolemos 医師
口頭発表
6月7 日(火)
午前11:45-午後12:00

メディア向け情報: 2011 Annual Meeting Press Kit
ASCOの患者向けウェブサイト(www.Cancer.Net.)の関連リンクをご覧下さい。

  • 前立腺癌について(Guide to Prostate Cancer)
  • 乳癌について(Guide to Breast Cancer)
  • 胆管癌について(Guide to Bile Duct Cancer)
  • 胃癌について(Guide to Stomach Cancer)
  • 腎癌について(Guide to Kidney Cancer)
  • 大腸癌について(Guide to Colorectal Cancer)
  • 肉腫について(Guide to Sarcoma)
  • 慢性疾患について?癌以外にも健康面に悩みがあるとき(Chronic Conditions: When Cancer is Not Your Only Health Concern)
  • 乳癌の遺伝学について(The Genetics of Breast Cancer)
  • 化学的予防(Chemoprevention)
  • 化学療法とは(Understanding Chemotherapy)
  • 標的治療とは(Understanding Targeted Treatments)
  • 癌性疼痛の管理と治療(Managing and Treating Cancer Pain)
  •  副作用の対処法(Managing Side Effects)
  • 補完代謝療法(Complementary and Alternative Medicine)

ニュースリリースの全文をご覧になりたい方はこちらをクリックして下さい。

記事には出典元が米国臨床腫瘍学会年次総会であることを必ず明記して下さい。

米国臨床腫瘍学会(ASCO)は癌患者の治療に携わる医師を代表する世界有数の専門家組織です。延べ3万人以上の会員がいるASCOは、学会、教育プログラム、査読付き学術誌の発行をとおして癌治療の向上に取り組んでいます。ASCOに関する情報および資料についてはwww.asco.orgをご覧下さい。患者向けの癌情報はwww.Cancer.Netにあります。

翻訳担当者 佐治 京子

監修 須藤 智久 (臨床薬学修士/国立がん研究センター 東病院 臨床開発センター)

原文を見る

原文掲載日 

【免責事項】
当サイトの記事は情報提供を目的として掲載しています。
翻訳内容や治療を特定の人に推奨または保証するものではありません。
ボランティア翻訳ならびに自動翻訳による誤訳により発生した結果について一切責任はとれません。
ご自身の疾患に適用されるかどうかは必ず主治医にご相談ください。

乳がんに関連する記事

乳がんリスク評価ツールの仕組みの画像

乳がんリスク評価ツールの仕組み

2024年3月、女優のオリヴィア・マン(Olivia Munn)が乳がんと診断されたことを発表した。Munnさんはまた、がんリスク評価ツールが彼女の診断に至る過程で果たした役割を強調し...
ハイリスク遺伝子を有する若年乳がんサバイバーの生殖補助医療は安全の画像

ハイリスク遺伝子を有する若年乳がんサバイバーの生殖補助医療は安全

ハイリスク遺伝子があり、乳がん後に妊娠した若い女性を対象とした初の世界的研究によれば、生殖補助医療(ART)は安全であり、乳がん再発リスクは上昇しないハイリスク遺伝子があり、乳...
【ASCO2024年次総会】T-DXd(エンハーツ)がホルモン療法歴のある乳がん患者の無増悪生存期間を有意に改善の画像

【ASCO2024年次総会】T-DXd(エンハーツ)がホルモン療法歴のある乳がん患者の無増悪生存期間を有意に改善

ASCOの見解(引用)「抗体薬物複合体(ADC)は、乳がん治療において有望で有益な分野であり、治療パラダイムにおける役割はますます大きくなっています。トラスツズマブ デルクステ...
【ASCO2024年次総会】若年乳がん患者のほとんどが治療後に妊娠・出産可能の画像

【ASCO2024年次総会】若年乳がん患者のほとんどが治療後に妊娠・出産可能

ASCOの見解(引用)「乳がんの治療後も、妊娠や出産が可能であるだけでなく安全でもあることが、データが進化するにつれて次々と証明されてきています。この研究では、妊娠を試みた乳が...