ホルモン療法剤アナストロゾールは、閉経後乳がんのリスクを半減させる
キャンサーコンサルタンツ
アロマターゼ阻害剤であるアナストロゾールは、高リスク閉経後女性の乳がんリスクを53%減少させることが発見された。アロマターゼ阻害剤は、閉経後女性のエストロゲン産生を遮断し、ホルモン受容体陽性乳がんの治療に広く用いられているが、ほかにも乳がんの予防、特に乳がんリスクの高い女性の発症予防に何らかの役割を果たすのではないかと考えられる。
乳がんのリスクが高い閉経後女性3,000人以上を対象とした試験では、乳がん予防のためにアナストロゾールもしくはプラセボを毎日5年間服用させ、両者を比較した。追跡期間中央値5年でアナストロゾール群の40人(2%)およびプラセボ群の85人(4%)に乳がんの発症が認められた。研究者らは、全乳がんの7年後の総罹患率は、アナストロゾール群では3%に満たないのに対し、プラセボ群では6%近くになるものと予測した。
参考文献:
Cuzick J, Sestak I, Forbes JF, et al. Anastrozole for prevention of breast cancer in high-risk postmenopausal women (IBIS-II): An international, double-blind, randomised placebo-controlled trial. The Lancet. 2014;383(9922):1041- 1048. doi:10.1016/S0140-6736(13)62292-8.
c1998- CancerConsultants.comAll Rights Reserved. These materials may discuss uses and dosages for therapeutic products that have not been approved by the United States Food and Drug Administration. All readers should verify all information and data before administering any drug, therapy or treatment discussed herein. Neither the editors nor the publisher accepts any responsibility for the accuracy of the information or consequences from the use or misuse of the information contained herein. Cancer Consultants, Inc. and its affiliates have no association with Cancer Info Translation References and the content translated by Cancer Info Translation References has not been reviewed by Cancer Consultants, Inc. 本資料は米国食品医薬品局の承認を受けていない治療製品の使用と投薬について記載されていることがあります。全読者はここで論じられている薬物の投与、治療、処置を実施する前に、すべての情報とデータの確認をしてください。編集者、出版者のいずれも、情報の正確性および、ここにある情報の使用や誤使用による結果に関して一切の責任を負いません。 Cancer Consultants, Inc.およびその関連サイトは、『海外癌医療情報リファレンス』とは無関係であり、『海外癌医療情報リファレンス』によって翻訳された内容はCancer Consultants, Inc.による検閲はなされていません。 |
原文掲載日
【免責事項】
当サイトの記事は情報提供を目的として掲載しています。
翻訳内容や治療を特定の人に推奨または保証するものではありません。
ボランティア翻訳ならびに自動翻訳による誤訳により発生した結果について一切責任はとれません。
ご自身の疾患に適用されるかどうかは必ず主治医にご相談ください。
乳がんに関連する記事
米国公衆衛生局長官がアルコールとがんリスクの関連について勧告
2025年1月20日
【SABCS24】乳がんctDNAによるニラパリブの再発予測:ZEST試験結果
2025年1月14日
循環腫瘍DNA(ctDNA)を有する患者における乳がん再発予防を目的とするニラパリブ(販売名:ゼ...
【SABCS24】CDK4/6阻害薬の追加はHR+/HER2+転移乳がんに有効
2025年1月15日
【SABCS24】中リスク乳がん患者のほとんどは乳房切除後の胸壁照射を安全に回避できる可能性
2025年1月14日
BIG 2-04 MRC SUPREMO臨床試験によると、中リスク乳がん患者は乳房切除後に胸壁照射(CWI)を受けても受けなくても、10年生存率は同程度であったという結果が、2024年...