FDA: 乳房サーモグラフィはマンモグラフィの代用品とならない
FOR IMMEDIATE RELEASE:2011年6月2日
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FDA: 乳房サーモグラフィはマンモグラフィの代用品とならない
テレ・サーモグラフィ「赤外線」装置は原発癌のスクリーニングには承認されない
米国食品医薬品局(FDA)は本日、女性が乳癌スクリーニング検査のためにマンモグラフィの代わりに乳房サーモグラフィを使用しないよう警告した。
乳房のエックス線撮影であるマンモグラフィと違い、サーモグラフィは、体の表面上や表面近くにおける熱や血流のパターンを示す赤外線画像を生成する。サーモグラフィは放射線被曝や乳房圧迫を伴わないため、乳癌スクリーニング法としてはマンモグラフィより優れていると主張する医療従事者もいる。
しかしながら、サーモグラフィの単体使用が乳癌スクリーニング検査に有効であることを示す妥当な科学的証拠はFDAにより認識されてはいない。これまでFDAは、サーモグラフィ装置(テレ・サーモグラフィ装置とも呼ばれる)が乳癌スクリーニングあるいは診断のために単体で使用することは承認していない。サーモグラフィ装置は、乳癌スクリーニングおよび診断の追加的な診断手段としてのみ使用されることが認められている。それゆえ、FDAはサーモグラフィー装置は乳癌スクリーニングや乳癌診断に単体で使用すべきでないとしている。
「マンモグラフィは未だに、初期のほとんどの治療可能な段階における乳癌発見のスクリーニング方法として最も有効である」と、FDA医療機器・放射線保健センター(CDRH) のDivision of Mammography Quality and Radiation Programs (DMQRP) 室長であるHelen Barr医師は述べた。「女性は、乳癌のスクリーニング検査あるいは診断についてサーモグラフィ単体に頼るべきではない。」
FDAは、乳房サーモグラフィの不適切使用を推進していた数人の医療従事者に対し警告書を発行した。その警告書では、サーモグラフィの単体使用が乳癌検出の有効な手段であるとする主張を撤回するよう医療従事者らに指示している。例として、そのような主張は医療従事者のサイトにも掲載されている。
女性に対するFDAの奨励は以下のとおり:
・スクリーニングガイドラインに則った、あるいは医療従事者により推奨された定期的なマンモグラフィ検査を受けること。
・多様なマンモグラフィ画像、臨床乳房検査、乳房超音波、MRIまたは生検といった追加的な乳房診断処置について医療従事者の推奨に従うこと。追加的処置には、サーモグラフィも含まれることもある。
・サーモグラフィはマンモグラフィの代用品ではなく、乳癌スクリーニング検査や診断のために単独で使用されるべきではないことを認識しておくこと。
「マンモグラフィが乳癌検出に有効であるという十分な証拠がある一方で、サーモグラフィがその代用となり得るという証拠は一切ない」とBarr氏は述べた。
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林 くれは 訳
原 文堅 (化学療法科/四国がんセンター)監修
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