FDAが初の3-Dマンモグラフィ画像システムを承認

FOR IMMEDIATE RELEASE:2011年2月11日
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FDAが初の3-Dマンモグラフィ画像システムを承認
−乳癌の検出、診断の精度向上が期待できるSelenia Dimensions System−

米国食品医薬品局(FDA)は、乳癌の検診と診断用に乳房の3次元(3-D)画像を作成する初のX線マンモグラフィ装置であるSelenia Dimensions Systemを承認した。[pagebreak]マンモグラフィは安全で低線量の乳房X線撮影で、乳癌の早期発見に最良のツールである。しかし、従来の2次元(2-D)画像の限界から、最初のスクリーニング検査で異常所見が見つかり、追加検査で癌でないと診断される女性は約10%に上っている。

Selenia Dimensions Systemは、すでにFDAの承認を受けているHologicの2-Dシステムを機能拡張したもので、乳房の2-Dおよび3-DのX線画像を作成できる。3-D画像を加えることで、乳癌の検出と診断の精度が向上する可能性がある。

「この画期的な3-D技術を導入することで、これまでの診断と治療の進め方が大きく進歩する可能性がある」と、FDAの医療機器・放射線保健センター(Center for Devices and Radiological Health)長であるJeffrey Shuren医師および法学博士はいう。

米国国立癌研究所(NCI)は40歳以上の女性に毎年または隔年のマンモグラフィ検診を推奨している。米国で実施されるマンモグラフィ検査は年間約4000万件に上る。

FDAは承認手続きの一環として、2つの臨床試験の結果を検討したが、そこでは300件を超すマンモグラフィ検査の2-Dおよび3-D画像の読影を複数の放射線認定医に依頼した。いずれの臨床試験でも、2-D画像と3-D画像を併用した放射線認定医は、2-D画像のみの場合と比較して、癌と癌でない症例を識別する能力が7%向上していた。

Seleniaの2-D/3-D画像併用方式では患者の被曝線量はおよそ2倍になったが、放射線専門医が癌を検出する精度は向上し、精密検査が必要となる女性の数は減少した。放射線リスクの評価は未知数であるが、2-D/3-D画像併用の検査による癌リスクの増大は、癌の自然発生率と比較して1.5%未満、従来の2-Dマンモグラフィによるリスクと比較して1%未満と予測される。

マンモグラフィ品質規格法(MQSA: Mammography Quality Standards Act)では、新技術のマンモグラフィを臨床で使用するには、事前にすべての医療従事者に8時間の訓練を実施する必要があるとしている。またFDAは、品質管理基準を満たすために必要な初期点検、定期点検、年次点検を明確に規定したマニュアルを各施設に提供するようメーカーに要求している。

NCIによると、この1年間に乳癌と診断される女性はほぼ20万人と予想される。また、一生の間に乳癌と診断される米国女性は8人に1人に上る。早期発見された乳癌で、乳房に限局している場合の生存率は98%である。

Selenia Dimensions Systemは、マサチューセッツ州ベッドフォードに本社を置くHologic Inc.から発売される。

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月橋 純子 訳
平 栄 (放射線腫瘍医/武蔵村山病院 放射線治療センター長)監修 
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原文


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