多くの女性が定期的なマンモグラフィ検診を受けていない
キャンサーコンサルタンツ
定期的なマンモグラフィ検診は、専門家も推奨し、公的な支援もあるが、米国で毎年受診している女性は、検診費用が保険適用になる場合でも約50%に留まっている。この調査結果がサンアントニオ乳癌シンポジウム2010で発表された。
マンモグラフィ検診の開始年齢は、最近議論の的となっている。米国がん協会は以前から、平均的な乳癌リスクの女性は40歳からマンモグラフィ検診を開始することを推奨している。しかし、米国予防医療作業部会(USPSTF)の最新の勧告では、40代女性には定期的なマンモグラフィ検診を推奨せず、50代から開始し年1回ではなく隔年の検診を推奨するとしている。
USPSTFの勧告が変更されたことへの反響が大きかったことから、研究者は実際にどのくらいの女性が定期的なマンモグラフィ検診を受診しているかに注目するようになった。受診率を調べるために、1200万人以上が登録されたデータベースからマンモグラフィ利用に関する情報を収集した。使用したのは2006年1月から2009年12月に実施されたマンモグラフィ検診のデータである。受診者は全員、雇用主提供の保険またはメディケアに加入していた。
• 年間受診率は各年とも、40〜85歳の女性の50%に留まった。
• 4年間で2回以上受診したのは40〜85歳の女性の60%に留まった。
• 平均の年間受診率は、40〜49歳で47%、50〜64歳で54%、65歳以上で45%であった。
この調査結果は、保険適用になるにもかかわらず、多くの女性が定期的なマンモグラフィ検診を受診していないことを示している。この研究では、受診しない理由には踏み込んでいないが、検査に伴う不快感や利用できる検診センターの不足などが理由として考えられる。
参考文献:
Subar M, Lust SA, Lin W. Compliance with mammographic screening guidelines from an administrative claims database. Presented at the 33rd annual San Antonio Breast Cancer Symposium, December 8-12, 2010. Abstract S4-7.
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