加速部分乳房照射での三次元原体照射の毒性
Toxicity of Three-Dimensional Conformal Radiotherapy for Accelerated Partial Breast Irradiation
Int J Radiat Oncol Biol Phys. 2009 Apr 21. [Epub ahead of print]
Hepel JT, Tokita M, Macausland SG, Evans SB, Hiatt JR, Price LL, Dipetrillo T, Wazer DE
タフツ大学タフツ医療センター放射線腫瘍科;ブラウン大学ロードアイランド病院放射線腫瘍科(米国)
目的:加速部分乳房照射に三次元原体照射を用いたときの晩期組織毒性の発生率と重症度を評価すること。
対象と方法:加速部分乳房照射に三次元原体照射で治療された60例を対象とした。治療計画と照射はNSABP B-39/RTOG 0413プロトコール(National Surgical Adjuvant Breast and Bowel Project B-39/Radiation Therapy Oncology Group 0413 protocol)の手法と規定された線量-体積拘束に厳密に準拠させた。晩期毒性はRTOG評価スキーマにより評価した。美容的転帰はハーバード基準にしたがって点数化した。線量変数と転帰との関係を評価するために単変量ロジスティック回帰分析を行った。
結果:経過観察期間の中央値15カ月で、中等度から重度の晩期毒性が10%の患者で発生した。もっとも顕著な晩期毒性は皮下の線維化で25%がGrade 2-4、8.3%がGrade 3-4であった。修正計画腫瘍体積(modified planning tumor volume)/全乳房体積比、全乳房体積に対して指示線量の5%, 20%, 50%, 80%の線量を受ける乳腺組織の体積の割合、乳房内での最大線量が線維化の発生と相関していた(それぞれp = .10, p = .03, p = .04, p = .06, p = .09, p = .046)。全体での美容的転帰は良好から極めて良好が81.7%、標準的が11.7%、そして不良が6.7%であった。皮下線維化の存在、修正計画腫瘍体積/全乳房体積比、全乳房体積に対して指示線量の5%, 20%の線量を受ける乳腺組織の体積の割合、そして病理学的標本体積が標準的/不良な美容的転帰のリスクに相関していた(それぞれp < .001, p = .02, p = .05, p = .04, p = .01)。
結論:NSABP B-39/RTOG 0413プロトコールに規定された加速部分乳房照射に対する三次元原体照射法は、比較的短期の追跡期間にもかかわらず極めて高頻度に中等度から重度の正常組織への晩期の影響をもたらした。毒性事象はいくつかの線量-体積パラメーターと明らかに相関していた。
平 栄(放射線腫瘍科) 訳
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