授乳中女性のコデイン系製剤の使用

原文
産科医、小児科医その他の医療従事者、および消費者向け

FDAは、コデインを服用していた母親がコデインの急速な代謝をもつ体質であったために、授乳された乳児が、大変稀ではあるが重篤な副作用を発症する事態を引き起こしたことについての重要な新情報を記載した公衆衛生勧告を発行した。コデインは体内で代謝されるとモルヒネに変わり疼痛を緩和する。個人の遺伝子変異含め、コデインの代謝には多くの要因が関与する。一部の人々では肝臓酵素のバリエーションによって、他の人々に比べてコデインが完全に、そして急速にモルヒネに変わるとみられる。コデインを服用していた授乳中の女性の乳汁にも高濃度でモルヒネが含まれることがあるとみられ、この母乳中の高濃度のモルヒネは乳児の生命を脅かしたり、致死的な副作用をもたらすことになる。ほとんどの場合、コデイン代謝が急速な体質であるかどうかはわからない。

授乳中の女性にコデインを含む薬剤を処方する場合、医師は有効な最低量を最短の期間の処方とし、母子の両方を注意深くモニターするべきである。FDAは患者のCYP2D6遺伝子型を判定する検査を承認しており、その検査は臨床現場で日常的に用いられてはいないが、多くの検査機関で施行可能である。この検査結果は、個人がコデインを変換する速度が平均より速く、その結果、モルヒネの血中濃度が高くなるかどうかを予測するものである。モルヒネ濃度が高すぎる場合、患者は有害事象のリスクが増加する。

[August17,2007-Public Health Advisory-FDA]
[August17,2007-Drug Information Page-FDA]

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