2009/07/14号◆FDA最新情報「FDAが非小細胞肺癌に対する初の維持療法薬を承認」

同号原文

NCI Cancer Bulletin2009年07月14日号(Volume 6 / Number 14)

日経BP「癌Experts」にもPDF掲載中~

PDFはこちらからpicture_as_pdf
____________________

FDA最新情報

FDAが非小細胞肺癌に対する初の維持療法薬を承認

FDA(米国食品医薬品局)は、進行または転移を有する非小細胞肺癌(NSCLC)の特定の組織型の患者に対して初めて維持療法を承認した。承認された治療薬ペメトレキセド〔pemetrexed〕(商品名アリムタ)は、化学療法後に癌が進行したNSCLC患者、および進行NSCLC患者の一次治療としてすでに承認されている。

今回の承認は、最近、米国臨床腫瘍学会(ASCO)年次総会で発表された第3相臨床試験の結果に基づくものである。この試験では、扁平上皮型以外の組織型を有するNSCLC患者のうち標準化学療法完了後にペメトレキセドの継続投与を受けた患者では、プラセボ投与患者と比較して全生存期間の中央値(15.5カ月対10.3カ月)が改善した。

「本剤は、進行した非小細胞肺癌治療に対する新しい治療法を示した」と、FDAの医薬品評価研究センターの抗腫瘍薬製品室長であるDr. Richard Pazdur氏は述べた。

******

北本明子 訳

久保田 馨(呼吸器内科医/国立がんセンター中央病院)監修 

******

【免責事項】
当サイトの記事は情報提供を目的として掲載しています。
翻訳内容や治療を特定の人に推奨または保証するものではありません。
ボランティア翻訳ならびに自動翻訳による誤訳により発生した結果について一切責任はとれません。
ご自身の疾患に適用されるかどうかは必ず主治医にご相談ください。

肺がんに関連する記事

【ASCO2024年次総会】進行肺がんの早期緩和治療で遠隔医療と対面ケアの有効性は同等の画像

【ASCO2024年次総会】進行肺がんの早期緩和治療で遠隔医療と対面ケアの有効性は同等

ASCOの見解(引用)「進行非小細胞肺がん患者において、早期の緩和ケアは生存期間を含む患者の転帰を改善することが研究で示されています。この大規模ランダム化試験で、遠隔医療による...
【ASCO2024年次総会】進行肺がん(NSCLC)、ロルラチニブで無増悪生存期間が最長にの画像

【ASCO2024年次総会】進行肺がん(NSCLC)、ロルラチニブで無増悪生存期間が最長に

ASCOの見解(引用)「これらの長期データの結果は並外れて良く、この研究でALK陽性非小細胞肺がん患者に対する一次治療薬としてのロルラチニブ(販売名:ローブレナ)の優れた持続的...
【ASCO2024年次総会】オシメルチニブは局所進行EGFR変異NSCLCの標準治療を変える可能性の画像

【ASCO2024年次総会】オシメルチニブは局所進行EGFR変異NSCLCの標準治療を変える可能性

ASCOの見解(引用)「LAURA試験は、切除不能なステージIII疾患におけるEGFR標的療法の役割を明確にした最初の試験である。本試験ではオシメルチニブと現在の標準治療である...
周術期ニボルマブ+化学療法が肺がんの転帰を改善の画像

周術期ニボルマブ+化学療法が肺がんの転帰を改善

周術期におけるニボルマブ+化学療法併用により、化学療法単独と比較して疾患の再発、進行、または死亡の確率が有意に低下することが第3相試験で明らかに

テキサス大学MDアンダーソンがんセンター...