欧州臨床腫瘍学会(ESMO)ハイライト(2022年9月9日〜13日開催)

学会期間中、発表される約2,000の最新の抄録の中から具体的な演題を紹介する。

◎ 大気汚染による非小細胞肺がん誘発の作用機序の発見が、肺がんの予防と治療に対する新たなアプローチの基礎を築く(LBA1)

◎ 1回の血液検査で複数のがんを同時にスクリーニングすることにより、これまで発見困難だったがんの早期発見が促進(903O – PATHFINDER)

◎ 患者ごとに適切な薬剤を:希少がん患者の転帰とQOLを改善するための厳密なランダム化比較試験(第3相)設計の重要性(LBA2 – DeFi)

◎ 免疫療法を用いた次のがんにおける第3相試験の結果

  •   進行性メラノーマ(LBA3 – M14TIL)
  •   局所腎細胞がん(LBA4-CheckMate914)および治療歴のない進行性腎細胞がん(LBA8-COSMIC-313)
  •   局所進行頭頸部扁平上皮がん(LBA5-KEYNOTE-412)
  •   プラチナ製剤による化学療法が適さない非小細胞肺がん(LBA11-IPSOS)
  •   上皮性卵巣がん(LBA30~ATALANTE/ov29)

日本語記事監訳:東海林洋子(薬学博士)

翻訳担当者 外山ゆみ子

原文を見る

原文掲載日 

【免責事項】
当サイトの記事は情報提供を目的として掲載しています。
翻訳内容や治療を特定の人に推奨または保証するものではありません。
ボランティア翻訳ならびに自動翻訳による誤訳により発生した結果について一切責任はとれません。
ご自身の疾患に適用されるかどうかは必ず主治医にご相談ください。

肺がんに関連する記事

肺がん患者は病気や治療を肯定的に捉えると転帰が改善する可能性の画像

肺がん患者は病気や治療を肯定的に捉えると転帰が改善する可能性

世界的に肺がんはがんによる死亡原因のトップであるが、その心理的、身体的な影響についてはほとんど研究されていない。オハイオ州立大学総合がんセンター アーサー・G・ジェームズがん病院および...
欧州臨床腫瘍学会(ESMOアジア2024)ハイライトの画像

欧州臨床腫瘍学会(ESMOアジア2024)ハイライト

ESMOアジア会議2024は、アジア地域における集学的腫瘍学に特化した年次イベントである。新しい治療法、特定のがん種の管理に関する詳細な議論、アジア全域を対象とした臨床試験、アジア地域...
米FDAが、非小細胞肺がんと膵臓腺がんにzenocutuzumab-zbcoを迅速承認の画像

米FDAが、非小細胞肺がんと膵臓腺がんにzenocutuzumab-zbcoを迅速承認

2024年12月4日、米国食品医薬品局は、以下の成人を対象にzenocutuzumab-zbco[ゼノクツズマブ-zbco](Bizengri[販売名:ビゼングリ]、Merus NV社...
STK11/KEAP1変異肺がんに免疫療法薬2剤+化学療法が有効の画像

STK11/KEAP1変異肺がんに免疫療法薬2剤+化学療法が有効

進行非小細胞肺がんでSTK11/KEAP1変異を有する患者への併用療法により転帰が改善

テキサス大学MDアンダーソンがんセンターの研究者らは、腫瘍抑制遺伝子であるSTK11/KEAP1に...