切除不能Stage III非小細胞肺癌患者に対する肉眼的腫瘍体積への三次元原体照射による同時追加照射の第II相試験:韓国0301試験結果

A Phase II Study of Synchronous Three-Dimensional Conformal Boost to the Gross Tumor Volume for Patients With Unresectable Stage III Non-Small-Cell Lung Cancer: Results of Korean Radiation Oncology Group 0301 Study.
Int J Radiat Oncol Biol Phys. 2008 Dec 29. [Epub ahead of print]
Cho KH, Ahn SJ, Pyo HR, Kim KS, Kim YC, Moon SH, Han JY, Kim HT, Koom WS, Lee JS. Research Institute and Hospital, National Cancer Center, Goyang, Gyeonggi,(韓国)

目的:われわれは局所進行非小細胞肺癌(NSCLC)患者に対する同時化学放射線療法における肉眼的腫瘍体積(GTV)への三次元原体照射による同時追加照射の有効性を評価した。[pagebreak]対象と方法:胸水が無く鎖骨上リンパ節転移を有しない、ECOG(Eastern Cooperative Oncology Group:米国東海岸癌臨床試験グループ)performance scoreが0-1の切除不能Stage III非小細胞肺癌を適格症例とした。病理学的にNSCLCと確認された49例が登録された。Stage IIIAは18例、Stage IIIBは31例であった。三次元原体照射法を用いて計画標的体積(PTV)に対する1.8Gyの照射にGTVへの0.6Gyの同時追加照射を行い、GTVに対して総線量60Gy、PTVに45Gyを25分割5週間かけて照射した。全例に対してパクリタキセルとカルボプラチンによる毎週の化学療法を放射線治療期間中施行した。

結果:生存例での追跡期間の中央値36.8カ月(29.0-45.5カ月)で生存期間の中央値は28.1カ月であった。1, 2, 3年全生存率はそれぞれ77%, 56.4%, 43.8%であった。対応する局所無進行生存率はそれぞれ71.2%, 53.7%, 53.7%であった。試験の順守は放射線治療で90%、化学療法で88%であった。Grade 2以上の急性食道炎は29例で発生した。T4病変を有する2例が治療期間中に大量出血と喀血で死亡した(Grade 5)。全体としての晩期毒性は忍容可能なものであった。

結論:忍容可能な毒性で良好な成績であったことから、本試験での三次元原体照射を用いたGTV追加照射による加速スキームは、従来の分割照射との比較を行う第III相試験を支持するものである。

PMID: 19117690

平 栄(放射線腫瘍科) 訳

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