ASCOが非小細胞肺癌(NSCLC)の術後療法ガイドラインを発行
キャンサーコンサルタンツ
2007年12月
完全切除手術がなされたステージI-IIIAの非小細胞肺癌(NSCLC)患者における、術後化学療法と術後放射線療法に関するガイドラインを、米国臨床腫瘍学会(ASCO)とCancer Care Ontarioが発表した。このガイドラインはJournal of Clinical Oncology 2007年12月1日号で発表された。
肺癌は癌関連の死亡において依然として世界的に一番多い死亡原因である。アメリカ合衆国では、非小細胞肺癌は全肺癌の75%から80%を占めている。完全切除された非小細胞肺癌(NSCLC)における、術後放射線療法と術後化学療法の役割に関しては、一定の見解はない。
完全切除手術がなされたステージI-IIIAの非小細胞肺癌(NSCLC)患者に対する術後治療の使用ガイドラインを作成するために、専門家会議が米国臨床腫瘍学会(ASCO)とCancer Care Ontarioによって召集された。シスプラチンベースの術後化学療法と、術後放射線療法のリスクと効果に関する入手可能な証拠を専門家会議が検討した。
専門家会議は以下の推奨を行った。
●ステージIIA、IIB、およびIIIAの非小細胞癌患者において、シスプラチンベースの術後化学療法は標準的実施が推奨される。ステージIAの非小細胞肺癌患者に、術後化学療法は推奨されない。ステージIBの非小細胞肺癌患者に対する術後化学療法の効果は、依然として不確定であるため、ガイドラインではこの患者群に対しての術後化学療法の標準的実施を推奨していない。
●ステージIおよびIIの非小細胞肺癌患者では、生存率低下の可能性が示唆されるため、術後放射線療法はこれらの患者達には推奨されない。ステージIIIAの非小細胞肺癌患者には、放射線療法がいくらかの効果をもたらす可能性はあるが、現状ではまだはっきりしておらず、術後放射線療法のステージIIIAを患う患者への標準的実施は推奨されない。
.
コメント:
これらのガイドラインは治療を計画する際に役立つ情報を提供するであろう。
c1998- CancerConsultants.comAll Rights Reserved. These materials may discuss uses and dosages for therapeutic products that have not been approved by the United States Food and Drug Administration. All readers should verify all information and data before administering any drug, therapy or treatment discussed herein. Neither the editors nor the publisher accepts any responsibility for the accuracy of the information or consequences from the use or misuse of the information contained herein. Cancer Consultants, Inc. and its affiliates have no association with Cancer Info Translation References and the content translated by Cancer Info Translation References has not been reviewed by Cancer Consultants, Inc. 本資料は米国食品医薬品局の承認を受けていない治療製品の使用と投薬について記載されていることがあります。全読者はここで論じられている薬物の投与、治療、処置を実施する前に、すべての情報とデータの確認をしてください。編集者、出版者のいずれも、情報の正確性および、ここにある情報の使用や誤使用による結果に関して一切の責任を負いません。 Cancer Consultants, Inc.およびその関連サイトは、『海外癌医療情報リファレンス』とは無関係であり、『海外癌医療情報リファレンス』によって翻訳された内容はCancer Consultants, Inc.による検閲はなされていません。 |
【免責事項】
当サイトの記事は情報提供を目的として掲載しています。
翻訳内容や治療を特定の人に推奨または保証するものではありません。
ボランティア翻訳ならびに自動翻訳による誤訳により発生した結果について一切責任はとれません。
ご自身の疾患に適用されるかどうかは必ず主治医にご相談ください。
肺がんに関連する記事
肺がん患者は病気や治療を肯定的に捉えると転帰が改善する可能性
2024年12月21日
欧州臨床腫瘍学会(ESMOアジア2024)ハイライト
2024年12月20日
米FDAが、非小細胞肺がんと膵臓腺がんにzenocutuzumab-zbcoを迅速承認
2024年12月17日
STK11/KEAP1変異肺がんに免疫療法薬2剤+化学療法が有効
2024年11月18日
テキサス大学MDアンダーソンがんセンターの研究者らは、腫瘍抑制遺伝子であるSTK11/KEAP1に...