子宮頸癌予防ワクチン(Gardasil、Cervarix)
キャンサーコンサルタンツ
2006年7月
子宮頸部癌のワクチン候補Cervarix(グラクソ・スミスクライン社)は、本剤を接種した15歳~55歳の女性全員(100%)において、ヒト乳頭腫ウイルス(HPV)16型および18型に対する抗体反応がみられました。これらの結果は、2006年米国臨床腫瘍学会(ASCO)年次総会で発表されました。
HPV16型および18型は、子宮頸部癌の全症例の原因の約70%を占めます。2価のL1ウイルス様粒子ワクチンCervarixは、この高リスク型HPVの感染予防を目的とし、また、ほかの2種類の高リスク型HPV45型および31型もある程度予防すると考えられています。
ASCOで発表された結果は、15歳~55歳の女性666人を対象として実施された第3相臨床試験から得られました。6ヵ月間にワクチンを3回接種し、接種後7ヵ月および12ヵ月に抗体値を測定しました。
- 接種後7ヵ月および12ヵ月の時点で、女性全員においてHPV16型および18型に対する抗体が検出されました。
- 12ヵ月時の抗体値は、自然感染後の予想抗体値より数倍高くなりました。
- 抗体価の幾何平均値は年齢とともに低下しますが、高齢女性群にみられた抗体値から、依然として感染予防可能であると期待されます。
本試験によれば、Cervarixは高齢女性でも若年女性でも、感染を予防すると考えられます。グラクソ・スミスクライン社は、2006年末までに米国食品医薬品局(FDA)へ承認申請を提出する予定です。
参考文献:
Schwarz TF. An AS04-containing
Human Papillomavirus (HPV) 16/18 Vaccine for Prevention of Cervical Cancer
is Immunogenic and Well-tolerated in Women 15-55 Years Old. Proceedings from
the 42nd annual meeting of the American Society of Clinical Oncology. Atlanta,
Ga. June 2006. Abstract # 1008.
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翻訳担当者 Oyoyo
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