皮膚メラノーマに対するトラメチニブ+ダブラフェニブ併用療法試験は、療法切り替えを可能にするため早期終了

キャンサーコンサルタンツ

独立データモニタリング委員会はこのほど、転移性皮膚メラノーマ患者におけるtrametinib[トラメチニブ](米国商標名Mekinist)+dabrafenib[ダブラフェニブ](米国商標名Tafinlar)の併用療法とvemurafenib[ベムラフェニブ](米国商標名Zelboraf)単剤療法の比較臨床試験を早期終了するよう勧告した。ベムラフェニブを投与されている患者が併用療法に切り替えられるようにするためである。委員会の勧告は、中間解析の結果、併用療法が全生存利益閾値をクリアしたのを受けたものである。

皮膚メラノーマは、あらゆる皮膚癌の中でもっとも侵襲性の強いもので、今年世界中で37,000人以上が死亡している。米国では男性のメラノーマ発症は、他のいかなる癌より急速に増え続けている。女性においては、肺癌に次いで急速に増えている。

第3相試験で、切除不能(ステージIIIC)あるいは転移性(ステージIV)皮膚メラノーマ患者の704人を併用療法群とベムラフェニブ群に無作為に割り付けた。主要な研究対象は全生存率であった。副次的な研究目的として、無増悪生存期間、全奏効率、奏効期間、治療の安全性を評価した。併用療法群の安全性プロファイルは、以前の観察結果と一致した。

主たる評価項目である全生存率は併用療法で基準を満たしたが、独立データモニタリング委員会は、今後も安全性および有効性データの解析を続ける予定である。

参考文献:
GlaxoSmithKline. (7/17/14). Trametinib (Mekinist™) and dabrafenib (Tafinlar™) combination demonstrated overall survival benefit compared to vemurafenib; phase III BRAF V600-mutant metastatic melanoma study stopped early [Press Release]. Retrieved from http://www.gsk.com/media/press-releases/2014/trametinib–mekinist–and-dabrafenib–tafinlar–combination-demo.html.


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翻訳担当者 橋本奈美

監修 林 正樹(血液・腫瘍内科/社会医療法人敬愛会中頭病院)

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