FDAが切除不能または転移を有する悪性黒色腫にリフィリューセルを迅速承認
米国食品医薬品局(FDA)
米国食品医薬品局(FDA)は、PD-1阻害抗体およびBRAF V600陽性の場合はMEK阻害薬の併用の有無にかかわらずBRAF阻害薬の治療歴のある切除不能または転移を有する悪性黒色腫(メラノーマ)の成人患者を対象に、腫瘍由来の自己T細胞免疫療法であるリフィリューセル[lifileucel](Amtagvi、Iovance Biotherapeutics社)を迅速承認した。
安全性および有効性は、PD-1阻害抗体、またはBRAF V600陽性の場合はMEK阻害薬の併用の有無にかかわらずBRAF阻害薬を含む1種以上の治療歴のある切除不能または転移を有する悪性黒色腫の成人患者を対象とした国際多施設共同非盲検単群試験で評価された。リフィリューセルを投与された89人のうち、2人は製品が規格に適合しなかったため、5人は製品同等性のため除外された。リフィリューセルは、シクロホスファミド60 mg/kgをメスナとともに1日1回、2日間投与した後、フルダラビン25 mg/m2を1日1回、5日間投与するリンパ球除去療法後に投与された。点滴の3〜24時間後、患者はin vivoで細胞増殖を補助するため、600,000 IU/kgのIL-2(アルデスロイキン)を8〜12時間毎に最大6回まで投与された。投与されたリフィリューセルの中央値は21.1×109個であった。IL-2(アルデスロイキン)の投与回数の中央値は6回であった。
有効性の主要評価項目は客観的奏効率(ORR)と奏効期間(DoR)であった。リフィリューセルの初回奏効までの期間中央値は1.5カ月であった。ORRは、推奨された投与量(7.5 x109~72x109生存細胞)の範囲内でリフィリューセルを投与された73人に基づいて算出された。ORRは31.5%(95%信頼区間:21.1、43.4)、DoR中央値は未到達(NR)(95%信頼区間:4.1カ月、NR)であった。
処方情報には、治療に関連する死亡、重篤な細胞減少の遷延、重篤な感染症、心肺機能障害、腎機能障害に関する「枠囲み警告」が記載されている。多くみられた有害事象(20%以上)は、頻度の高い順に、悪寒、発熱、疲労、頻脈、下痢、発熱性好中球減少症、浮腫、発疹、低血圧、脱毛症、感染症、低酸素症、呼吸困難であった。
リフィリューセルの推奨投与量は7.5 x 109から72 x 109の生存細胞である。
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- 翻訳担当者 後藤若菜
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- 原文掲載日 2024年2月16日
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