FDAが転移/再発局所進行メルケル細胞がんにretifanlimabを迅速承認

米国食品医薬品局(FDA)

 2023年3月22日、米国食品医薬品局(FDA)は、転移性または再発の局所進行メルケル細胞がん(MCC)の患者を対象にretifanlimab-dlwr(販売名:Zynyz、Incyte Corporation社)を迅速承認した。

 安全性と有効性は、非盲検単群多地域試験であるPODIUM-201(NCT03599713)で評価された。この試験では、メルケル細胞がんの進行期治療として本試験前に全身療法を受けたことがない、転移性または再発の局所進行メルケル細胞がん患者65人が評価された。

 主要有効性評価項目は、RECIST v1.1に基づいた独立中央審査委員会の評価による奏効率(ORR)および奏効期間(DOR)であった。ORRは52%(95%CI:40、65)で、完全奏効率は18%であった。26人(76%)のDORは6カ月以上で、21人(62%)のDORは12カ月以上であった。

 安全性解析対象集団はメルケル細胞がん患者105人で構成された。とくに多くみられた有害反応(10%以上)は、疲労、筋骨格痛、皮膚そう痒、下痢、発疹、発熱、および悪心であった。重篤な有害反応は、retifanlimabを投与された患者の22%に認められた。

 retifanlimabの推奨用量は、4週間ごとに500 mgを30分間かけて点滴静注し、最長で24カ月間、病勢進行、または忍容できない毒性が認められるまで継続する。

 Zynyzの全処方情報はこちらを参照。

  • 監訳 中村 泰大(皮膚悪性腫瘍/埼玉医科大学国際医療センター ))
  • 翻訳担当者 中島 節
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  • 原文掲載日 2023/03/22

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