FDAが特定の癌患者のリンパ節検出にLymphoseekを承認/FDAニュース
FOR IMMEDIATE RELEASE:2013年3月13日
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FDAが特定の癌患者のリンパ節検出にLymphoseekを承認
米国食品医薬品局(FDA)は2013年3月13日、Lymphoseek(テクネチウムTc 99m tilmanocept)注射剤を承認した。本剤は、乳癌やメラノーマ患者の手術で腫瘍が流れ込むリンパ節を切除する際、医師がリンパ節を検出するのに役立つ放射性画像診断薬である。
リンパ節は、全身の組織から流れ込むリンパ液をろ過する。リンパ液は、特に腫瘍が存在する部位から排出された場合に、癌細胞を含むことがある。腫瘍が流れ込むリンパ節を外科的に切除し、検査することによって、医師は癌が転移しているかどうか判断できる場合がある。
Lymphoseekは画像診断薬で、リンパ節の検出に役立つが、癌を検出する画像診断薬ではない。Lymphoseekは、30年以上ぶりに承認となるリンパ節同定のための新規薬剤である。FDAにより承認済みのリンパ節同定用薬剤には他に、サルファコロイド(1974)およびイソスルファンブルー(1981)がある。
「原発腫瘍が流れ込むリンパ節の切除および病理学的検査は、乳癌やメラノーマの一部の患者にとって、重要な診断的評価法です」と、FDA医薬品評価研究センターの医薬品評価第IV課副長官であるShaw Chen医師は述べた。「Lymphoseekは、医師が腫瘍部位に注射したのち、携帯型放射線検出器を用いてLymphoseekの放射線を取り込んだリンパ節を検出します」。
Lymphoseekの安全性と有効性は、メラノーマあるいは乳癌の患者332人が参加した2つの臨床試験で確立された。全患者を対象にLymphoseekおよびリンパ節の検出に用いる別の薬剤であるブルーダイを投与した。
続いて外科医は、病理学的検査を行うために転移の疑いのあるリンパ節を切除した。転移か確定されたリンパ節について、ブルーダイおよびLymphoseekの量を測定した。その結果、ほとんどのリンパ節がLymphoseekおよびブルーダイの両方によって検出されたが、Lymphoseekによってのみ検出されたリンパ節が相当数あった。
臨床試験でみられた最も一般的な副作用は、注射部位の疼痛と刺激感であった。
Lymphoseekは、オハイオ州DublinのNavidea Biopharmaceuticalsが販売している
詳しい情報については以下を参照のこと:
FDA: Approved Drugs: Questions and Answers (承認薬:質問と回答)〔原文〕
FDA: Drug Innovation (薬剤における革新)〔原文〕
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徳井陽子 訳
原 文堅(乳癌/四国がんセンター)監修
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