癌の原因と考えられる20の要因
キャンサーコンサルタンツ
2010年6月
米国癌協会(American Cancer Society)は3つの連邦機関と共同で、詳しく検討すべき20の癌の潜在的要因を特定した。本研究結果はEnvironmental Health Perspectives誌で発表された[1]。
多くの化学物質や環境汚染物質が癌発症の危険性を有していると考えられているが、ヒトへの危険性については情報が限られていることが多い。最近、大統領府癌諮問委員会(President’s Cancer Panel)が、癌に関する環境リスクの概要を示す報告書を提出した[2]。いくつかの一般化学物質と職業性要因が挙げられており、これらに発癌毒性のエビデンスが示唆されているが決定的ではない。
米国癌協会、米国労働安全衛生研究所、米国国立環境衛生科学研究所、米国国立癌研究所NCIは、共同で出資し癌発症の原因と考えられる20の要因を特定した報告書をまとめ上げた。これら要因については、ヒト曝露の拡大や動物実験から示唆されるエビデンスにより、さらに調査することが求められる。以下にそのリストを示す。一般化学物質が19種類、環境的条件が1件である。
・ 鉛および鉛化合物
・ 燐化インジウム
・ 炭化タングステン添加のコバルト
・ 二酸化チタン
・ 溶接ヒューム
・ 耐火セラミック繊維
・ ディーゼル排気
・ カーボンブラック
・ スチレンオキサイドとスチレン
・ プロピレンオキサイド
・ ホルムアルデヒド
・ アセトアルデヒド
・ ジクロロメタン、塩化メチレン(DCM)
・ トリクロロエチレン(TCE)
・ テトラクロロエチレン(パーク、テトラ、PCE)
・ クロロホルム
・ ポリ塩化ビフェニル(PCB)
・ フタル酸ジエチルヘキシル(DEHP)
・ アトラジン
・ 交替制の労働
報告書では、ヒトへの危険性を明らかにするため、癌に関与する可能性のあるこれらの各要因について、さらに詳しく研究することを推奨している。
参考文献:
[1] Ward EM, Schulte PA, Straif K, et al. Research recommendations for selected IARC-classified agents. Environmental Health Perspectives. Published early online June 18, 2010.
[2] 2008-2009 President’s Cancer Panel. Reducing environmental cancer risk: What we can do now. U.S. Department of Health and Human Services; National Institutes of Health; National Cancer Institute. April 2010. Accessed online: http://deainfo.nci.nih.gov/advisory/pcp/pcp08-09rpt/PCP_Report_08-09_508.pdf
c1998- CancerConsultants.comAll Rights Reserved. These materials may discuss uses and dosages for therapeutic products that have not been approved by the United States Food and Drug Administration. All readers should verify all information and data before administering any drug, therapy or treatment discussed herein. Neither the editors nor the publisher accepts any responsibility for the accuracy of the information or consequences from the use or misuse of the information contained herein. Cancer Consultants, Inc. and its affiliates have no association with Cancer Info Translation References and the content translated by Cancer Info Translation References has not been reviewed by Cancer Consultants, Inc. 本資料は米国食品医薬品局の承認を受けていない治療製品の使用と投薬について記載されていることがあります。全読者はここで論じられている薬物の投与、治療、処置を実施する前に、すべての情報とデータの確認をしてください。編集者、出版者のいずれも、情報の正確性および、ここにある情報の使用や誤使用による結果に関して一切の責任を負いません。 Cancer Consultants, Inc.およびその関連サイトは、『海外癌医療情報リファレンス』とは無関係であり、『海外癌医療情報リファレンス』によって翻訳された内容はCancer Consultants, Inc.による検閲はなされていません。 |
【免責事項】
当サイトの記事は情報提供を目的として掲載しています。
翻訳内容や治療を特定の人に推奨または保証するものではありません。
ボランティア翻訳ならびに自動翻訳による誤訳により発生した結果について一切責任はとれません。
ご自身の疾患に適用されるかどうかは必ず主治医にご相談ください。
がんと生活・運動・食事に関連する記事
ストレス誘発性の免疫変化はがん転移を助長する可能性
2024年4月12日
意図せぬ体重減少はがんの兆候か、受診すべきとの研究結果
2024年2月19日
「運動習慣の改善や食事制限...
野菜、ナッツ/豆類が小児がんサバイバーの早期老化を軽減
2024年2月15日
「本研究により、小児期にがん治療を受けた成人において、濃い緑色野菜やナッツ・種子類の豊富な食事と早期老化徴候の軽減との間に強力な...
がん治療中の心身フィットネスにより入院や受診が減少
2023年11月2日