FDAが、フェンタニル・パッチに関する公衆衛生勧告を発動

FDA STATEMENT
2005/7/15

疼痛管理用の強力な麻薬製剤である経皮的フェンタニル・パッチを使用した患者の死亡例が報告されたことを受け、FDAは本日パッチの安全使用に関して公衆衛生勧告を発動した。さらに患者向け情報冊子および医療関係者に対する警告を発行し、フェンタニル経皮的パッチの使用に関する安全性に対する重要な警告を明らかにした。安全性に関する注意事項については過剰服用の際の症状、適切なパッチ貼付方法、パッチ使用中の他の薬剤の使用、小児に対する安全措置および適切な保管・廃棄についての患者教育が含まれるがこれに限定しない。 FDAはパッチ使用に関する死亡例について調査中である。報告された有害事象がパッチの不適切な使用と関連するものなのかあるいは製品の質に関連する要因なのかどうかを判断するため、FDAは製品の使用状況についても調査中である。患者および医療関係者の一部はこういった強力な麻薬製剤の危険性や安全使用に関する重要な勧告について十分に知らない可能性がある。

FDAはフェンタニル・パッチの製造会社と綿密に連絡を取りパッチの使用に関連するリスクを十分に評価し、患者が誤ってフェンタニルを過剰服用することがないようにする計画を模索中である。

詳しい情報については下記のサイトを参照。http://www.fda.gov/cder/drug/infopage/fentanyl/default.htm.

(エリザベス 訳・林 正樹(血液・腫瘍科) 監修 )

【免責事項】
当サイトの記事は情報提供を目的として掲載しています。
翻訳内容や治療を特定の人に推奨または保証するものではありません。
ボランティア翻訳ならびに自動翻訳による誤訳により発生した結果について一切責任はとれません。
ご自身の疾患に適用されるかどうかは必ず主治医にご相談ください。

がん緩和ケアに関連する記事

遠隔医療によるがん緩和ケアは患者のニーズに合うの画像

遠隔医療によるがん緩和ケアは患者のニーズに合う

COVID-19パンデミック中、がん治療における遠隔医療の利用が急増した。この期間中、一時期、対面での医療が制限され、医師の診察の多くがオンラインで行われていた。最近は遠隔医療の柔軟性...
がん患者による医療用大麻の使用増加に対応を迫られる腫瘍医たちの画像

がん患者による医療用大麻の使用増加に対応を迫られる腫瘍医たち

一連の新たな研究により、がん患者におけるカンナビノイド使用の増加と、その傾向が及ぼす影響の一部に焦点が当てられている。 

複数の研究結果によると、がん治療を受けている人の約20%から40...
ポンセグロマブはがん悪液質治療に大変革をもたらすか?の画像

ポンセグロマブはがん悪液質治療に大変革をもたらすか?

治験薬であるポンセグロマブが、がん患者に影響を及ぼすことが多い衰弱症候群である悪液質に対して有効な治療薬になる可能性があることが、臨床試験結果から明らかになった。

悪液質の特徴的な徴候は...
オランザピンは化学療法中の吐き気を軽減しQOLを改善の画像

オランザピンは化学療法中の吐き気を軽減しQOLを改善

2024年ASCOクオリティ・ケア・シンポジウム発表の新研究ASCOの見解「化学療法誘発性悪心(嘔気、吐き気)は、化学療法で非常に多くみられる辛い症状で、患者のQOLが...