ニボルマブ既承認の全適応症で4週毎投与への更新申請をFDA受理

ニボルマブ投与法を生物製剤承認一部変更申請することで更新した

2017年7月24日、Bristol-Myers Squibb社は、米国食品医薬品局(FDA)がニボルマブ(商標:オプジーボ)について、現在、承認されているすべての単剤療法の適応に対して、4週間毎に480㎎を 30分間かけて静注投与する用法を追加する生物製剤承認一部変更申請を受理したと発表した。

ニボルマブの単剤療法として現在承認済みのすべての適応に対して、4週間毎に30分間かけて静注投与する用法を申請することにより、技術革新が進み、医療従事者、介護者および患者にとってがん治療がより簡便になる。

この申請は、2018年3月5日を期日に審査中である。

Bristol-Myers Squibb社は、試験化合物から承認済み薬剤まで幅広い製品ラインを通じて、がん免疫療法に対する科学的理解を深めている。同社の臨床開発プログラムでは、さまざまな免疫系の経路を標的とするように設計された14の臨床応用段階 の分子を用いて、がん種50種類以上の広範囲にわたるがん患者集団を対象に試験を行っている。専門知識に裏付けられた革新的な臨床試験デザインは、がん免疫療法薬とほかのがん免疫療法薬との併用、もしくはがん免疫療法薬と化学療法、分子標的治療薬、放射線療法との併用をさまざまながん種で進めることに重点を置いている。同社はまた、免疫バイオマーカーの役割について、そして、患者の腫瘍生態を治療決定の指針として活用する方法について理解を深めることにもなる先駆け的研究を継続している

同社は、これらの治療法で利益を得る可能性のある多数の患者のために、有望視されるがん免疫療法を実現するためには、製薬会社における革新 だけでなく、学界、政府機関、アドボカシー(患者支援活動)およびバイオテクノロジー企業とのパートナーシップを通じて、関係分野の有力な専門家と密接に協力することも必要であることを理解している。

ニボルマブはプログラム細胞死1(PD-1)免疫チェックポイント阻害剤であり、そのグローバル開発プログラムには、さまざまながん種の第3相試験を含む全フェーズにわたる広範囲の臨床試験が含まれる。今日まで、ニボルマブ臨床開発プログラムには2万5000人以上の患者が参加している。ニボルマブの試験は、 患者がニボルマブからどのような利益を受ける可能性があるかについて、一連のPD-L1発現の向こう側にあるバイオマーカーの潜在的役割をより深く理解することに貢献している。

2014年7月、ニボルマブは規制当局から承認を得た世界初のPD-1免疫チェックポイント阻害剤であった。現在60カ国以上で承認を得ている。2015年10月、ニボルマブとイピリムマブ併用レジメンは、転移性メラノーマ(悪性黒色腫)に対するがん免疫療法薬併用法として初めて承認され、現在50カ国以上で承認されている。

Bristol-Myers Squibb社のプレスリリースは、将来予想に関する記述を含む。

翻訳担当者 有田香名美

監修 高濱隆幸(腫瘍内科/近畿大学医学部附属病院)

原文を見る

原文掲載日 

【免責事項】
当サイトの記事は情報提供を目的として掲載しています。
翻訳内容や治療を特定の人に推奨または保証するものではありません。
ボランティア翻訳ならびに自動翻訳による誤訳により発生した結果について一切責任はとれません。
ご自身の疾患に適用されるかどうかは必ず主治医にご相談ください。

FDAニュースに関連する記事

米FDA、成人と小児のAML/MDSでのallo-HSCTの前処置としてトレオスルファン+フルダラビンを承認の画像

米FDA、成人と小児のAML/MDSでのallo-HSCTの前処置としてトレオスルファン+フルダラビンを承認

2025年1月21日、米国食品医薬品局(FDA)は、1歳以上の急性骨髄性白血病(AML)または骨髄異形成症候群(MDS)の成人および小児患者を対象とした同種造血幹細胞移植(allo-HSCT)...
米FDAがマントル細胞リンパ腫にアカラブルチニブ+ベンダムスチン+リツキシマブ併用を承認の画像

米FDAがマントル細胞リンパ腫にアカラブルチニブ+ベンダムスチン+リツキシマブ併用を承認

2025年1月16日、米国食品医薬品局(FDA)は、自家造血幹細胞移植(HSCT)非適応かつ未治療のマントル細胞リンパ腫(MCL)成人患者を対象に、アカラブルチニブ(販売名:カルケンス...
米FDAが転移/局所進行皮膚扁平上皮がんにcosibelimab-ipdlを承認の画像

米FDAが転移/局所進行皮膚扁平上皮がんにcosibelimab-ipdlを承認

2024年12月13日、米国食品医薬品局(FDA)は、プログラム細胞死リガンド-1(PD-L1)遮断抗体であるcosibelimab[コシベリマブ]-ipdl(販売名:Unloxcyt...
FDA承認情報 (2024年)の画像

FDA承認情報 (2024年)

2025 | 2024 | 2023 | 2022過去に承認された抗がん薬/血液腫瘍治療薬に関する情報のページです。

■最新の承認情報はこちらから。
 【FDAサイト】
 ・英語ページ:O...