FDAが医療用医薬品の広告に対する消費者の理解を深める方法を検討/FDAニュース

For Immediate Release: 2011年6月20日
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FDAが医療用医薬品の広告に対する消費者の理解を深める方法を検討   

米国食品医薬品局(FDA)が実施した3件の研究結果によって、医療用医薬品に関する印刷広告の記載内容を伝達・表示する方法が、消費者の処方薬の服用に対する理解に影響を与えることを確認した。

FDA医薬品評価研究センターの医薬品マーケティング・広告・コミュニケーション部門 (DDMAC)の専門家らによる本研究において、医療用医薬品の印刷広告の「概要」項目を用いて、いかに消費者の理解を深めていくかを検討した。

Medical Decision Making誌電子版において、3番目の研究結果を本日発表した。

連邦食品・医薬品・化粧品法では、 医療用医薬品およびバイオ製品に関する印刷広告は「概要」項目に、該当薬剤の副作用、禁忌、効果について正しく情報を記載しなければならないと規定している。

「このような現行の『概要』の表示条件を満たすための方法は、規制には沿っているものの、重要な情報を消費者に伝える最善のものとはいえない。FDAは、消費者が読んでより簡単に理解できるように薬剤情報の記載方法の是正を模索している」と DDMACの部長であるThomas Abrams氏は言う。

医療用医薬品の印刷広告は、2ページ以上に及ぶことが多い。1ページ目には、該当薬剤の画像、使用目的、リスクに関する重要な情報が記載されている。2ページ目には、該当薬剤の全リスクが集約され、ぎっしりと文字情報で埋まっている。

最初の研究では、重大なリスクを広告の1、2ページ目に追記した。2番目の研究では、副作用に関する追加情報を2ページ目に記載した。3番目の研究では、以下の4つの「概要」の表示形式を検討した。

従来形式(ブロック体の文字で書かれた短文形式)、質疑応答形式(見出しつきの枠内に質問形式)、 ハイライト形式(医師向けラベリングのハイライトに基づく形式)、 医療用薬剤評価欄形式(現在の一般用医薬品 のラベル表示に類似した形式)

本研究の重要な知見を以下に示す。

•           重大なリスクを追加することが、リスク情報に対する消費者の理解を妨げることはなかった。

•           副作用の発生頻度および持続時間に関する追加情報が消費者のリスク情報に対する理解を妨げることはなかった。

•           従来形式の「概要」を閲覧した参加者より、薬剤評価欄形式を閲覧した参加者のほうがリスクをより多く記憶していた。

FDA の研究者である、アメリカン大学のKathryn Aikin博士、Amie O’Donoghue博士、Helen Sullivan博士・公衆衛生学修士、 Jack Swasy博士らが本実験的研究3件をデザインし指揮した。

本論文「Randomized Trial of Risk Information Formats for Brief Summary in Direct-to-Consumer (DTC) Print Advertisements for Prescription Drugs(医療用医薬品に関する消費者向け直接(DTC)印刷広告における『概要』のリスク情報表示形式のランダム化試験)」は Medical Decision Making誌の2011年9月/10月号で入手可能である。

詳細情報は

Randomized Trial of Risk Information Formats for Brief Summary in Direct-to-Consumer (DTC) Print Advertisements for Prescription Drugs

Background on Prescription Drug Advertising

Division of Drug Marketing, Advertising and Communication (DDMAC) Research

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芝原 広子 訳
酒井 伸茂  (薬剤師)  監修 

原文

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