ジェネリック医薬品の承認により抗癌剤ドキシルの薬剤不足の解消に期待/FDAニュース
FOR IMMEDIATE RELEASE:2013年2月4日
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ジェネリック医薬品の承認により抗癌剤ドキシルの薬剤不足の解消 に期待
米国食品医薬品局(FDA)は本日、抗癌剤ドキシル(一般名:ドキソルビシン塩酸塩リポソーム注射剤)の初のジェネリック版を承認した。
ドキソルビシン塩酸塩リポソーム注射剤は、現在FDAの医薬品不足のリストに上げられている。不足リスト上の製品については、FDAのジェネリック医薬品局は不足を軽減するため、承認申請を迅速に処理する優先審査制度を行っている。
「薬剤不足に対処するため、できる限りのことはすべて行い、患者が必要なときに必要な薬を得ることができるようにしています」とFDA医薬品評価研究センター薬剤不足プログラム主任で認定薬剤師のCapt. Valerie Jensen氏は述べ「この一年間、FDAはドキソルビシン塩酸塩リポソーム注射剤が確実に供給されるよう取り組んできました」とした。
FDAによって承認されたジェネリック医薬品は先発品と同等の質と効果を持っている。ジェネリック医薬品の製造および包装工場は先発品と同等の品質基準に合格しなければならない。
Sun Pharma Global FZE社(以下Sun社)が製造する本ジェネリック医薬品のドキソルビシン塩酸塩リポソーム注射剤は、医療専門家により静脈内投与され、20ミリグラムと50ミリグラムのバイアルとして販売される。
2012年2月、FDAはドキソルビシン塩酸塩リポソーム注射剤の不足に対処するために、Sun社とSun社の正規取扱代理店であるCaraco Pharmaceutical Laboratories社により製造された米国では承認されていないドキシルの代替薬であるLipodox(ドキソルビシン塩酸塩リポソーム注射剤)を、実施裁量権を行使し一時的に輸入すると発表した。また承認されていない製造工程で製造されたJanssen社のドキシル1ロットの発売にあたり実施裁量権を行使した。
現時点では、FDAはLipodoxの輸入に関して実施裁量権の行使を継続し、ドキシルに関しては、供給量は限られているが入手可能である。もしSun社のジェネリック医薬品である塩酸ドキソルビシンリポソーム注射剤の供給が需要予測を十分満たせば、今後FDAは承認されていないドキソルビシン塩酸塩リポソーム製品に対する実施裁量権の行使を停止する予定である。
詳しい情報については以下を参照のこと:
• Drug Shortages (薬剤不足) [原文]
• Consumer Update: FDA works to lessen drug shortage impact (消費者最新情報:FDAが薬剤不足による影響を軽減)[原文]
• Understanding Generic Drugs (ジェネリック医薬品について)[原文]
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渉里幸樹 訳
原野謙一(乳腺科・婦人科癌・腫瘍内科/日本医科大学武蔵小杉病院)監修
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