FDAがエルドハイム・チェスター病にベムラフェニブを承認

2017年11月6日、米国食品医薬品局(FDA)は、BRAF V600変異を有するエルドハイム・チェスター病(ECD)患者の治療に、ベムラフェニブ(商品名:ゼルボラフ)(Hoffmann-La Roche Inc.社)を承認した。

この承認は、16歳以上の患者を対象とした非盲検、多施設、単群、複数コホートの臨床試験に基づいている。試験には、BRAF V600変異陽性ECD患者22人が参加した。RECIST 1.1により評価した全奏効率は54.5%(n = 12)(95%CI:32.2,75.6)で、部分奏効が11人(50%)、完全奏効が1人(4.5%)であった。追跡期間中央値は26.6カ月(3.0〜44.3カ月)であった。奏効までの期間の中央値は11カ月(95%CI:3.7,14.6)で、奏効期間中央値は推定できなかった。

BRAF V600 変異陽性ECD患者に最も多く報告された( 50%以上)有害反応は、関節痛、斑状丘疹状皮疹、脱毛症、疲労、心電図QT延長、および皮膚乳頭腫であった。最も多かった(10%以上)グレード3以上の有害反応は、皮膚有棘細胞がん、高血圧、斑状丘疹状皮疹、および関節痛であった。永続的中止に至った有害反応の発生率は32%であった。

ベムラフェニブの推奨用量は960mgで、食事の有無にかかわらず、約12時間間隔で1日2回服用する。

全処方情報はこちら:https//www.accessdata.fda.gov/drugsatfda_docs/label/2017/202429s016lbl.pdf

FDAはこの申請の優先審査に指定した。この適応については、画期的治療薬指定およびオーファンドラッグ指定も得ていた。

FDA granted this application priority review. Breakthrough Therapy and Orphan Drug designations for this indication were also granted. 

翻訳担当者 野中希

監修 金田澄子

原文を見る

原文掲載日 

【免責事項】
当サイトの記事は情報提供を目的として掲載しています。
翻訳内容や治療を特定の人に推奨または保証するものではありません。
ボランティア翻訳ならびに自動翻訳による誤訳により発生した結果について一切責任はとれません。
ご自身の疾患に適用されるかどうかは必ず主治医にご相談ください。

FDAニュースに関連する記事

米FDA、成人と小児のAML/MDSでのallo-HSCTの前処置としてトレオスルファン+フルダラビンを承認の画像

米FDA、成人と小児のAML/MDSでのallo-HSCTの前処置としてトレオスルファン+フルダラビンを承認

2025年1月21日、米国食品医薬品局(FDA)は、1歳以上の急性骨髄性白血病(AML)または骨髄異形成症候群(MDS)の成人および小児患者を対象とした同種造血幹細胞移植(allo-HSCT)...
米FDAがマントル細胞リンパ腫にアカラブルチニブ+ベンダムスチン+リツキシマブ併用を承認の画像

米FDAがマントル細胞リンパ腫にアカラブルチニブ+ベンダムスチン+リツキシマブ併用を承認

2025年1月16日、米国食品医薬品局(FDA)は、自家造血幹細胞移植(HSCT)非適応かつ未治療のマントル細胞リンパ腫(MCL)成人患者を対象に、アカラブルチニブ(販売名:カルケンス...
米FDAが転移/局所進行皮膚扁平上皮がんにcosibelimab-ipdlを承認の画像

米FDAが転移/局所進行皮膚扁平上皮がんにcosibelimab-ipdlを承認

2024年12月13日、米国食品医薬品局(FDA)は、プログラム細胞死リガンド-1(PD-L1)遮断抗体であるcosibelimab[コシベリマブ]-ipdl(販売名:Unloxcyt...
FDA承認情報 (2024年)の画像

FDA承認情報 (2024年)

2025 | 2024 | 2023 | 2022過去に承認された抗がん薬/血液腫瘍治療薬に関する情報のページです。

■最新の承認情報はこちらから。
 【FDAサイト】
 ・英語ページ:O...