FDAが骨巨細胞腫の治療にXgeva (デノスマブ)を承認/FDAニュース

FOR IMMEDIATE RELEASE:2013年6月13日
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FDAが骨巨細胞腫の治療にXgeva (デノスマブ)を承認

米国食品医薬品局(FDA)は本日、骨巨細胞腫(希少だが、通常は非悪性腫瘍)の成人患者や一定数いる若年患者の治療薬として、Xgeva(デノスマブ)[日本名:ランマーク(皮下注120 mg)(日本では骨巨細胞腫には未承認)]の適応拡大を承認した。

骨巨細胞腫は通常、20~40歳の成人に発症する。骨巨細胞腫はほとんどの症例の場合は他の部位に転移しない。しかし、増殖するにつれて正常な骨を破壊し、疼痛、可動域制限、および骨折の原因となる。ごく稀に、骨巨細胞腫が悪性腫瘍に変化し肺に転移する可能性がある。

Xgevaは、RANKL(正常な骨の維持に不可欠なタンパク質)に結合するモノクローナル抗体である。RANKLは骨巨細胞腫内にも存在する。Xgevaは、骨巨細胞腫が切除不能、または、切除手術により重度の障害(例、四肢欠損、関節切除)が生じる可能性が高い患者に投与される。Xgevaは若年患者の場合、骨が十分に成長した患者にのみ使用されるべきである。

「今回のXgevaの適応拡大承認により、切除手術ができない、または人生を変えるような広範囲に及ぶ手術を別個に受ける必要がある骨巨細胞腫患者にとって必要な治療選択肢となります」と、FDA医薬品評価研究センターの血液腫瘍製品室長のRichard Pazdur医師は述べた。

FDAによるXgevaの審査は優先審査プログラムに基づいて行われており、そのプログラムは薬剤に適用される迅速審査である。Xgevaは、希少疾患・疾病の治療薬として、希少疾病用医薬品の指定を受けた。

骨巨細胞腫に対するXgevaの安全性と有効性は、成人患者や若年患者総数305人を対象とする臨床試験2件で確立された。全患者において、再発性で切除不能、あるいは切除手術により重度の障害が生じる可能性がある骨巨細胞腫が確認された。

骨巨細胞腫が評価可能な患者187人中、47人において平均3カ月後に腫瘍縮小が認められた。20カ月の平均追跡調査期間中、骨巨細胞腫の再増殖は3人の患者に認められたが、Xgevaの投与開始当初は腫瘍の縮小が確認されていた。

主な副作用は、関節痛、頭痛、悪心、倦怠感、背部痛、および四肢疼痛であった。主な重篤な副作用は、顎骨壊死(顎の骨が死ぬこと)と骨髄炎(骨髄の炎症や感染症)であった。Xgevaは胎児に害を及ぼす可能性があるため、妊娠可能な女性は、投与期間中、効果の高い避妊法を行う必要がある。

Xgevaは2010年に、癌の骨転移時の骨折予防薬として承認された。Xgevaは、カリフォルニア州サウザンドオークス市に拠点を置くアムジェン社が販売している。

詳しい情報については以下を参照のこと:

FDA: Office of Hematology and Oncology Products (血液腫瘍製品室)〔原文〕

FDA: Approved Drugs: Questions and Answers (承認薬:質問と回答)〔原文〕

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渡邊 岳 訳
東 光久(血液癌・腫瘍内科領域担当/天理よろづ相談所病院)監修 
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原文

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